あらすじ
なぜ、日本人の英作文は「I think」ばかり?
英語力を伸ばすのは暗記力でなく推論力です。
認知科学者・今井むつみ氏が考えた
「AIを活用する合理的な学習法」は、
今話題の「アブダクション推論」で、
英語力だけでなく地頭をよくします。
仕事にも人生にも役立つ独学の技法を身につけ、
AI活用に熟達できる、唯一無二の学習バイブル。
10万部突破の『英語独習法』、
「新書大賞2024」大賞『言語の本質』を著した
認知科学者・今井むつみ氏の書き下ろし。
使う知識は中学レベルでも、深く楽しく考える。
学びのスタートに、大人の学びなおしに!
── 人間の学びは、推論し、間違い、それを修正することの連続です。このサイクルを回し続けることで、知識を身につけ、意味を理解し、直観を磨いていきます。ことばの学習もそうです。仮説を立てて間違うからこそ、学びが深まるのです。
── これからの人間の学びは、語学であれ、数学であれ、「筋のいい推論」をするスキルに結びつくものであるべきだと考えます。AIとともに生きる時代に、人間の知性に必要なものは何かと問われたら、私は迷わず「アブダクション推論のスキル」であると答えます。
── アブダクション英語学習法は、推論のスキルを鍛えるという意味で、認知科学を研究してきた私が、子どもにも大人にも、万人にお勧めしたい学習法です。
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Posted by ブクログ
第二言語である英語のスキーマを身につけるのは、英語ではこう言うのが普通、と言う感覚を身につける、ということだから、たくさん聞いて使って慣れるしかない、ってことだと考えると時間がかかる。それをいかに効率よく進めるか、をAIを活用することで楽にできると教えてくれる。それでも考えなくても口から出てくるまでになるには時間がかかるので継続が大事、というのは変わらない。
Posted by ブクログ
慶應大学の名誉教授である今井むつみ氏が、自身の専門である認知科学の立場から、AI時代にどのように英語を身につけていくべきかを説いた本。外国語を思い通りに、ネイティブのように操るためには、「スキーマ」と呼ばれる、各言語ごとに存在する膨大な背景知識(文法など言語の仕組み、文化をもとにした言葉の使われ方、少し違うかも)を身につけることが必要。したがって、単語帳を丸暗記して日本語に相当する英語をただ覚える、語彙を増やす方法では本当の意味での英語力は身につかず、特にライティングやスピーキングの能力向上は見込めない。cf. 「手紙をもらってうれしい」を"Getting a letter is happy."と訳してしまう高校生の例。うれしい = happyは語彙として身についているが、スキーマが形成されていない為、使いこなせない。なお、読むとき聞くときの語彙を受容語彙、書くとき話すときの語彙を産出語彙と呼び、後者が少ないのは一般的であるが、日本人の英語ではそれが異常にアンバランス(受容語彙に比べて産出語彙が極端に少ない)らしい。
具体的な方法としては、ChatGPTやGeminiを使って、特定の英単語の例文を大量に吐き出してもらい、頻出する用例について推論を重ねていくというもの。例えば本書で挙げられた動詞を例にとると、類義語のセット(hearとlisten、lookとwatch、seeなど)に関して10ヶずつ例文・和訳を作ってもらい、対象の単語がどう訳されるか、セットで頻繁に使われる目的語や副詞の傾向はどうか、文型はどうなっているか、等を整理し、これらの単語は一般的にどう使われるのか、ルールを推測する。その後、推測に基づく正しい用例の例文(和文・英文のセット:この文脈、用法ならhear、この場合はlisten、など)を考え、これをAIに和訳させ、妥当性を検証する(推測通りの英単語が使われればok、間違っていれば推論に誤りがある)。なお、アウトプットの練習は、ライティングが適切だという。スピーキングが最終目的ではあるが、情報処理の負荷が非常に高く(伝えたいことを考える、英語を組み立てる、文法に注意する、相手にも気を遣う)、上記を意識した丁寧なアウトプットには向いていない為。
非常に時間はかかるが、推論する、自分で考える、間違ったら見直す、というところが、英語を血肉にしていくのに重要なプロセスなのだと理解。自分の子どもが、思いもしないような難しい言葉を使うことがあるが(そしてしばしば間違っていて訂正するが)、これこそが筆者の言うアブダクション推論を繰り返す過程なのだろう。大人が使い分けの分からない類語に遭遇して「この用法を教えて」とAIにインプットする(そして分かった気になって翌日には忘れる)のとは脳への刻まれ方が大違いだと感じた。
筆者は多読には懐疑的で、語彙が十分にある上級者にのみ有効な手法だという。が、物語に没頭する中で自然な英語表現に大量に触れる、時々違和感や疑問があって調べる、というやり方は、後者が「AIに訊いて終わり」でなければ、それこそ英語のスキーマを育てることであり、中級者でも有効なのではないかと思う。読む英文のレベルが適切であることはもちろん重要ではあるが。
Posted by ブクログ
どちらかというと「英作文 (ライティング)」にフォーカスした、AI を活用した勉強法の本。
なお、AI活用にフォーカスしているのではなく、あくまで「アブダクション英語学習 (スキーマの構築~推定~改善) をする上ではこう使うと良い」という内容です。
もちろん「アブダクション英語学習」の解説もあり、考え方はすごく「確かに」と思え、意識して勉強していきたいなーと思った本でした。
Posted by ブクログ
英語に限らず、英題をたくさんチェックして規則性(仮説)を見つけ、その仮定に基づき日本語例文を作成、AIに英訳させて成否を確認(つまり予測した規則性を確認) 、というアブダクション学習法に興味を持った。
確かにいきなり答えを与えることによる理解定着率の低さよ、。
Posted by ブクログ
他にも今井むつみ先生の本を読んでいたので、他の本で出てきた内容を英語学習に応用している内容。
英語学習×AI活用を知りたい人、英語学習に意味を見出せない人などが読むとためになりそう。
先生が推奨しているアブダクション推論は英語学習のみならず、世の中のすべての学びに活用できる優れものなので一読の価値ありです。
Posted by ブクログ
多くの英語に触れていこう!ということ
非常に理屈っぽいが、つまるところ帰納的に意味や使い方を検証、体得しようということ。英語のスキーマが無いと、いくら多読多聴しても頭に入ってこないと主張しつつ、スキーマを獲得するにはアウトプットが必要だとするあたりは違和感を禁じ得ない。鶏が先か、卵が先か。また、アウトプットとしてライティングを勧めているが、その具体策までは及ばない雰囲気。
一方で、生成AIを活用する方法としては筋が良いと思った。ただ、それならもっと作り込んだプロンプトを多数例示して欲しかった。知らない単語に出会った際、「水面下の知識」で列挙した項目を一撃で出力させるプロンプトなどを紹介してはどうか? 「記号接地」の理解が深まると思う。