【感想・ネタバレ】歌舞伎町アンダーグラウンド(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

この街は最高で最低だ――。日本の首都・東京。その中心、新宿にある眠らない街・歌舞伎町。欲望を満たすものが全て揃うこの地には、光と闇が存在する。世間を震撼させた悲劇の裏側、ぼったくりの帝王と呼ばれた男の秘密、美しいキャバクラ譲のリアル、女性を虜にするホストの世界、驚きに満ちたヤクザの生活。濃密に生きる人々を切り取り、日本一有名な歓楽街の核心に迫るディープ・ルポ。

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Posted by ブクログ

本橋信宏『歌舞伎町アンダーグラウンド』新潮文庫。

日本一有名な歓楽街の核心に迫るルポルタージュ。文庫版あとがきとして『三年後の不夜城』を収録。

『上野アンダーグラウンド』も面白かったが、本作もまた読み応えがあり、面白かった。

自分は東京には何度も行ったことがあるが、新宿には数える程しか行ったことがない。大学4年の時に就職活動で、新宿の外れにある会社に行ったのが1回目、2回目は就職してから都内に出張した際、都内で働いている同級生と新宿の居酒屋で飲んだ時だ。3回目も出張で新宿にある世界的に有名な外資系企業を訪問し、会議の後で新宿の定食屋で昼食を食べた。

しかし、歌舞伎町には足を踏み入れたことがない。歌舞伎町は危険な香りが強く、君子危うきに近付かずで、どうしても敬遠してしまうのだ。

本作は、そんな猥雑で暴力的な、人間の欲望が渦巻く歌舞伎町をリアルに炙り出すルポルタージュである。

最初に描かれる44人が犠牲になった歌舞伎町のビル火災は、NHKの未解決事件でも取り上げられていた。失火か放火か判然としない、このビル火災は入居している店舗が非常口の前に物を置いたことや防火対策の不備といった人災という一面もあるようだ。

新宿と言えば、ぼったくりバーの話を良く耳にする。警察が見返りを貰ってガサ入れ情報を流すなどということは小説やドラマの話だと思っていたが、実際に行われていたとは驚いた。世の中、そういうものなのだろう。誰もが曲がったことが大嫌いな聖人君子であるはずはないのだ。

さらに本作では、ぼったくりの帝王と呼ばれた男の秘密、美しいキャバクラ譲のリアルな生き様、女性を虜にするホストの世界で生き残るための苦労、驚きに満ちたヤクザの生活、新宿生まれのお笑い芸人や新宿と関わりのある作家、トー横キッズ、立ちんぼ、コンカフェ店員やガールズバー店員など様々な人びとが語る歌舞伎町のリアルな姿が描かれる。

本体価格900円
★★★★

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2026年05月08日

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