あらすじ
警察 × 記者、事件を追うそれぞれの矜持に迫る。
元マル暴刑事が描く、報道と捜査の最前線。
本当の正義とは何か。情報と信念が交差する中で警察、記者、暴力団、それぞれのリアルがぶつかる人間ドラマ。
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Posted by ブクログ
36年間の警察官人生の大半を静岡県警での組織犯罪捜査に費やした作者が、架空の東海県警を舞台に組織犯罪に立ち向かう警察官らの活躍を描く。
作家としての活動歴のない作者による文章はどこか硬質で、厳密を期してか漢字や肩書きが多く、一方で主語や述語が曖昧だったり、読点が少なかったり、筋の転換が唐突だったりと決して読みやすくはなく、前後の文章を読み返すことも度々あったが、実経験者ならではのリアリティや既存の職業作家にはない独特の魅力があることも事実。
女性記者や暴力団関係者との癒着、県警組織内の不祥事など犯罪捜査以外の要素も持ち込み、本筋の組織犯罪捜査も複数県をまたがる警察庁レベルのものとするなど、本書にかけた作者の意気込みが伝わってくる。
書名とはなっているものの「ブンヤ」要素はちょっとした調味料に過ぎず、絶対的主人公は警察庁幹部や県警本部長からの信頼も厚い、同県警で組織犯罪を扱う捜査第4課管理官の東郷力警視。
身長182㌢、体重100㌔超の大丈夫で、一着20万円の英国生地のオーダーメイドのスーツに、これもオーダーメイドのウィングチップ。頭は2ミリのパンチパーマ。
暴力団組長からも「俺が最後に逮捕されるなら東郷さんがいい」とまで慕われるその筋の名士という設定にも、作者の思い入れが伺い知れる。
携帯の通信傍受とか、Aiの活用とか、全国共通の犯罪情報DBとか、現実的なのか不明な要素もある。
作者のあとがきからすると、続編への意欲も充実しているようだ。