あらすじ
ある日、星宮勇輝の前に現れた謎の少女。彼女は勇輝の恋人・天永紗耶香の死を予言する。並行世界で起こる紗耶香の死が次元を越えて連鎖するというのだ。紗耶香の命を守るため勇輝は自ら並行世界へと旅立つが!?
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Posted by ブクログ
絵が良いだけに、ちょっともったいない作品である。設定そのものは使い出もありそうで良いのだが。
バトル物というのは、基本的に工夫がその肝だと思っている。
見るからに強そうな格上を相手取って、機転を利かせて立ち向かい勝利する。その工夫の妙であったり、どんでん返しの展開によって楽しむものだ。
その点、この作品ではご都合主義的な展開を採用しながら、後味の悪い展開にしている。
じゃあ(これはネタバレに類するかもだが)、相手を物理的に傷つけないバレットを想像すれば良かったのだ。空想力を最大限に生かせる武器の名が泣いている。
エピローグでの展開も、別段意外でもなくて(むしろ当然の展開である)、後味の悪さだけが残った。
序盤の型通りな会話の拙さといい、説明不足な世界観といい、意外性に欠ける展開のさせ方といい、どうにも上手くない物語である。絵は良いのになあ。
これは余談だが、謎の少女も、カラー絵で対比的に似通った服装で描いているように見えるのだけど、これでもし平行世界の彼女なのだとしたら、さすがにベタが過ぎる気がする。