あらすじ
美味しいお茶を淹れられる、勉強を教えるのが上手い、裁縫が得意……
そんな一人ひとりが持つ「才能(ギフト)」を見つけ、
つなぎ合わせることで、地域の未来は劇的に変わる。
孤独が深まる現代において、人々のギフトや足元に眠る「アセット」を
どう活かし、わたしたちの手で豊かな日常と絆をどう再生させるのか。
世界中で実践される「ABCD(アセットベースのコミュニティ開発)」の
理論と具体的な手法を網羅した、コミュニティづくりのための希望と実践の書。
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Posted by ブクログ
知人とやっている読書会の課題本として読んだもの。まちづくりの手法、フレームワークの一つとして知られるAset Based Community Development(ABCD)について扱った書籍。とはいえ教科書的に理路整然と正しい手法を解説するような内容ではない。また、多くの事例が紹介されているが、事例集という訳でもない。各地域の話は事例というより物語として紹介されていて、全体としてエッセイのような雰囲気がある。
考え方の基本となるのは、地域を課題や弱みの視点から眺めるのではなく、地域にあるアセットに着目し直すところから始めよう、というもの。地域に住む人、組織や環境、歴史や文化などさまざまなアセットに気づく(発掘する)ことや、そうしたアセット同士を結ぶつなぎ手の存在が重要だといいます。つなぎ手の重要性は社会的処方などの文脈のリンクワーカーでも指摘されるところですが、リンクワーカーは医療や福祉に重点があるので、もう少しライトで幅広いものという感じでしょうか。
主に欧米の文化圏での事例が多いので、ワークショップや対話で使われている言葉遣いは少し修正する必要は感じるが、基本的な考え方は日本の地域でも概ね取り入れやすいのではないかと感じます。
ガチガチのフレームワークでも学術的に頑健な理論という訳でもないという意味では、内容ではなく立ち位置や精神としてリーダーシップ論におけるサーバント・リーダーシップが学術的な理論というよりはリーダーシップに関する哲学である、というようなものに近い感覚もあります。