あらすじ
職場の不和、すれ違う家庭。その根にはケアの埒外にあって苦しむ男性たちの姿があった。ジャーナリストとして、学者として2000人の男性の声を追った筆者が解き明かす生きづらさの正体。自分と相手を共にいたわるヒントで、新しい関係を築く一冊。
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Posted by ブクログ
コロナ禍を経て「ケア」を重視する声が増えてきている。ケアに関して、男性の生きづらさ本質をケアという視点から解き明かすのが本書の主眼である。著者自身が母親のケアにかかわり、介護離職を経験し、情緒面のケアのあり方について自省を込めて深く考えてきたことが本書に重みを与えている。また、概ね25年間、1500例の男性を中心に追跡調査を含めて継続的にインタビューを続けてきた蓄積が本書の重要なポイントとなっている。ジョアントロント氏や上野千鶴子氏のケアの概念をベースに、抱え込む男性像について事例を通じて考察を行う。「ケアできない男たち」では家族や子どもの関係性が作れない男性を検証する。「ケアの欠如が職場を壊す」では、男性のパワハラ行為や女性上司への不機嫌ハラスメントを検証する。「親密性の憂うつ」では、パートナーや恋人との関係を検証する。「身体的ケアのリスク」では、わが子や親の介護について検証する。「自分を大切にできない男性」では、課題事例も捉えつつ、前向きにケアに向き合う好事例を紹介し、ケアする男性像が展望できる。男性のケア力向上には、真のジェンダー平等を大切であり、男性たちがケアに目覚めれば、社会を大きく変える可能性を秘めていると提言する。事例を通じて、ケアについて考え直してみませんか?