【感想・ネタバレ】「老人優先経済」で日本が破綻 大新聞が書かない、この国を支配しているモンスターの正体!のレビュー

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Posted by ブクログ 2013年10月06日

この本は煽ってるだけではない。
漠然と感じてたことを、分かりやすく解説してくれてる。

処方箋は、若者がしっかり選挙に行き投票活動で示す。いろんなメディアで発信する。そのために勉強する。

問題先送りで、気持ちいい事を言っているだけの政治家は選挙で落とす事。黙っていては、丸損する。
今の政治家や官僚...続きを読むは信じてはいけない。結局は自分たちの利益がたいせつなのだから。

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Posted by ブクログ 2014年06月29日

日本経済が破綻するという類の本はあまり好きではありませんが、日本礼賛本ばかり読んでいても視点が偏ると思い、この本のタイトルに惹かれて手にとってみました。

更に帯には読者を限定(高齢者は読んではいけない!)してあるのも気になりました。この数十年間で、社会主義やそれに勝利したと思われた資本主義でさえ存...続きを読む続が危なくなってきている事がわかりました。

その中で、日本はこれまでどの国も経験したことのない「老人優先経済」に突入してしまい、高齢者に有利な社会になっていくという未来を伝えているものです。

高齢者の資産が益々増える一方で、60歳以下の人達は自分たちの親と同じような考えていたら破産してしまうという警鐘を鳴らしています。民主主義のもとで一人一票の多数決決定している限り、人口数×投票率で物事が決まっていきます。私自身がそうであったように、年をとるにつれて投票所へ真面目に通うようになりますからね。

私(現在50歳です)が若かった頃に比べて、携帯やネットも発達し、綺麗なテレビが見れて、音楽も一曲ずつ買えて、新幹線も快適であり、羨ましいところは多くあると思いますが、やはり若い人達は割を食っているのでしょうか。この本を読みながら感じたことでした。

また、確定拠出型年金で有名な米国において、今なお日本と同じ型式の確定給付型年金がかなりある(p104)ことも、その数字も含めてこの本で初めてしりました。

以下は気になったポイントです。

・2012年度からは子供手当は「児童手当」に戻され所得制限(額面960万以下)となったが、主たる世帯主の所得のみであり、年収が少ないほうの所得は考慮されないのが問題(p27)

・老人優先経済という日本では、総額1400-1500兆円の個人金融資産のうち、7割前後をシルバー世代が保有(p42)

・高齢者が財政に強い影響力を持つのは、日本人の有権者の平均年齢が53歳であり、世界一高齢、現役世代が多い都市部と高齢者が多い地方では国政選挙の1票の格差が最大5倍(p51)

・相続税収は、ピーク時の1993年には3兆円だったが、現在は半分の1.3兆円程度、相続税を払ったのは使者全体の4%で5万人程度、相続税増税で7万人程度で0.3兆円増える見込み(p52)

・相続税改正で、基礎控除が3000万(現5000)、法定相続人の基礎控除が600万(現1000)(p57)

・現代の日本人は生物学的に必要なエネルギーの約40倍を使っている、明治初頭は2倍程度、それが10倍を超えたのが1960年ころ(p74)

・中国では2015年頃に生産年齢人口がピーク、60歳以上の人口は2010年から40年間で2倍にふえて、4.38億人になる(p102)

・アメリカの公的年金制度は、OASDIというもので、加盟者は1.6億人、受給者0.44億人(2011)で、就業者の9割以上が加入、年間保険収入は64兆円、社会保障税は労使と折半、給料の12.4%(日本の厚生年金の7割程度)、これは社会保障信託基金として積み立てられて214兆円程度(p103)

・米国確定給付金の加入者は、4200万人で1990年代とほぼ同一だが、現役加入者は1800万人で現役の割合は43%、つまり現役一人で一人以上のお年寄りを支える構図になっている。(p104)

・GMは利益が出せなくなると、賃上げの代わりに、年金や医療保険の充実を約束、つまり問題を先送りした(p109)さらに、将来の年金資金の運用利回りを高め、退職者の寿命を短めに見積もる事で年金財務が健全であるとした(P110)

・現在は日銀券の発行額よりも、日銀のもつ国債のほうが上回っている(P117)

・いまのうちに住宅ローンを長期固定金利にする、預金を、株式・金・不動産への分散をすべき(P140)

・これからは、消費と資産への課税を増やさないと日本はやっていけない(P170)

2014年6月29日作成

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Posted by ブクログ 2013年11月12日

65歳以上が諸悪の根源といった内容で、それを多方面から検証している。若者の絶望的状況、医療福祉年金の矛盾、国債、税制まで、図表を駆使して解りやすく述べられている。世代会計で、その矛盾を明らかにするとあるが、具体的数値や解決策が示されているわけではない点は残念。

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