あらすじ
「何のために勉強するの?」と子供に問われたら、どう答えますか? 勉強するということの本質に鋭く迫り、問題提起する気鋭の論考。
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Posted by ブクログ
厳しい、とても厳しい、これらを甘んじて受け入れるとなるとかなりの負担を感じることだろう。
しかし、それらも確かに必要なことであって物事を学ぶための最低限の礼儀として考えなければいけないのだろう。
著者は英語の教師であり英語に関しては特別な存在であるわけだが、彼にこの世のすべての子供の英語の成績を上げなければいけないという課題を与えられたらそれは可能なのだろうか。
おそらく不可能だろう。自分にできないことはやはり相手のせいとなってしまう。それだけ勉強、学びというものは相手が大切なものなのだと思う。
多くの生徒は現役世代、将来において教えを乞える師というものを与えられたならばそれは可能であるかもしれない、しかしそれを得ることだけで時は過ぎてしまう。
ここで失敗するか、しないかが将来の能力向上の礎となる気がする。だからこそ家でも学校でも塾でもその点をよく考えてもらいたい、それができれば子供は放っておいても成長すると信じたい。
引用
民主主義の理念。
決定権を持つ国民が決定されようとしている事項を正しく把握し、それに対して単なる感情や利害関係を超えて、冷静な判断力に基づいて意見を決定できる、ということである。これが成りたたない限り、民主主義は仏作って魂入れずの状態になる。そして、この時に必要な物事を正しく把握する能力、そして冷静で客観的な判断を下す能力を住民に得てもらうべく行われているのが学校教育なのだ。
引用 終わり
Posted by ブクログ
≪目次≫
なぜ私が今語ろうとしていることを語るのかー序にかえて
第1章 学習者への言葉
第2章 指導者・出題者への言葉
第3章 親御への言葉
第4章 一般の人々への言葉
第5章 再びすべての人々へ
少し長いあとがき
≪内容≫
代々木ゼミナール英語科講師による「試験勉強という名の知的冒険」の第2弾。
ちょっと回りくどく説教臭いが、教育について論理的でいたく当たり前のことを語っている。
大学入試を受けることの正しい意味とそれを取り巻く教育や社会のことを高校生、大学生、教員、社会人と個別に語るとともに、すべての日本人に語っている。
特に教育界の人々への部分(自分もその端くれなので)は、なかなか耳が痛い話である。
「教員の多くは指導することができない」「中高の教育の目的は、知識の『抽象化』である」「小学校は、『読み・書き・そろばん』ができればいい」などなど…。
Posted by ブクログ
前作が「問題とは何か、その問題を解くのに必要な力とは・・・」
ということがテーマだとするならば、今作は
「受験生やその親、指導者や出題者、一般人に向けてのアドバイス」。
筆者自身予備校教師であり、一人息子の父親というだけあって
アドバイスが具体的でわかりやすい。
参考になった点は以下3点。
・中学は公立校がオススメ
・指導において重要なことは生徒に問題を抽象的にとらえることをできるようにすること
・会話よりも文法重視
特に自分自身、公立校で中学時代を過ごしたので
その経験が無駄ではなかったことが確認できてうれしかったし、
筆者に感謝したいこと。
もしこれから前作と今作を読むなら
先に今作、次に前作と読み進めるのがオススメです。