【感想・ネタバレ】砂の審廷 ――小説東京裁判のレビュー

あらすじ

民間人ただ一人のA級戦犯として巣鴨刑務所に拘留された大川周明。下駄履きのパジャマ姿で出廷し、東条英機の頭を叩いた奇矯な行動は有名だ。だがそれは、インドやイスラームの宗教哲学を根幹とする特異なアジア主義者であり、戦前の軍部や政府指導者に影響を与えた国家主義者の真実の姿なのだろうか。精神鑑定の結果不起訴となった大川周明に焦点をあて、獄中日記、検事の訊問調書、大政翼賛会興亜総本部長の戦災日記などの史料を駆使し、東京裁判のもう一つの深層を焙りだす。

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NHKの東京裁判とは全く違う本

過日NHKが受信料を無駄遣いし、カナダ。オランダと合作で東京裁判なるテレビドラマを作成し史実に基づいたような印象操作を行っていたが、しょせんあのテレビ局は自虐洗脳をいまだにおこなっている。

それに引き換え松本清張のそれは史料に基づき実に正鵠を射た展開となっている。
主役は大川周明のようだが彼を基軸にこの裁判の偽善性と理不尽と不真実さなどよくわかるだろう。

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2017年07月16日

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