【感想・ネタバレ】ビジネスマンの精神病棟のレビュー

あらすじ

男たちは家族を持ち、日々の仕事に打ち込み、日本の繁栄を支えてきた。何が原因で彼らの人生はなぜ挫折したのか? 何がきっかけで彼らの心はなぜ崩壊してしまったのか? 20年以上にわたって精神科の医師として治療を続けてきた著者が、心病める12人の不器用な男たちの人生の軌跡を描く「愛と冒険」の物語。

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Posted by ブクログ

精神科医が、自分のところに来た患者について書いた、半ドキュメンタリー半小説。事実を元に小説のように書いているため、非常に読みやすい12篇の短編集になっている。

すべての話は精神病を軸に書かれているが、精神科医や病院はほとんど描かれていない。患者の境遇や生い立ちなど、プロファイルを行った過程の話が、あたかも見たように描かれている。

話の導入の時点で相当末期であり、自殺して終わった例もそのまま書かれているため、臨場感を増しているのだが、なんというか、少しは心あたりがあるような話があるので、身につまされるのだよなあ。

こういう風に崩壊しないようにしよう、と思いはするが、精神が崩壊するときなんて自分で意識できないだろうし、子供の頃のトラウマなんか消しようにないわけです。

ちくま文庫なので、電子書籍での購入をオススメ。

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2016年05月07日

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