あらすじ
幸福とはただ待っていれば訪れるものではなく、自らの意志と行動によってのみ達成される――。哲学者アランが、幸福についてときに力強く、ときには瑞々しく、やさしい言葉で綴った九三のプロポ(哲学断章)。
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不幸を想像することで不幸が訪れる。
幸福であらんと行動を続けることで幸福は獲得される。
自分の感情をどう導いてやることが真の幸福に繋がっていくのかという問いへの答えが記された本。
様々な自己啓発本が溢れる現代において、それらの存在価値を1冊で蹴散らせてしまうほどの魅力と実用性に満ちた本である。
まさに枕頭の書。
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「幸福だから笑うのではない。むしろ、笑うから幸福なのだ。」
理性、意志の力を重視した思想家アランの人生論。長年にわたり書き綴った文章をまとめたものだそうだ。幸せになろうとする意志、健康で、前向きに生きようとする意志。それらが実際に生きがいのある人生をもたらす。同時にアランは、愚痴、不平不満を言ったりする人は、自分が不幸になるだけでなく、周囲にも悪影響を及ぼすと説く。楽観主義者とも言われたそうだが、一度きりの人生、主体的に自らの人生を生きるべしというメッセージは力を与えてくれる。
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フランスの哲学者、エミール=オーギュスト・シャルティエが1928年に発表した93個の幸せへのヒント。いわゆる一般的な哲学書よりはだいぶ読みやすいです。概念的な話ではなく、実践的な話だからだと思います。また、一つ一つの項目も短く簡潔にまとめられています。とても古い本ですが、ここに書かれている事は時代を越えた普遍的な内容です。今現在、漠然と世の中の流れに流されているのではなく、自分から幸せを掴みたいと思っている人には、何かしらのヒントが隠されているのではないかと思われる、最適な作品です。
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読書録「幸福論」4
著者 アラン
訳 石川湧
出版 角川書店
p260より引用
“ 不幸だったり不満だったりするのは、む
ずかしくない。人が楽しませてくれるのを
待っている王子様のように、坐っていればよ
い。”
目次から抜粋引用
“いらだち
惨劇
野心家に告ぐ
幸福な農夫
なんじ自身を知れ”
教育者であり思想家である著者による、人
が幸福であるための在り方をまとめた一冊。
フランスの将軍の逸話から意志を持って行
動することの大切さまで、数多くあちこちに
書かれた物を編集して作られています。
上記の引用は、「幸福たるべき義務」と題
された項での一節。
自分にとっての楽しみや幸福は、決して人か
ら与えてもらえるものではないということで
しょう。
自分で出来ることは、出来る限り自分の手で
行うことによって、自分のためだけの幸福が
見つかるのかもしれませんね。
非常に事細かに書かれているので、解説に
もあるように、いつでも手にとって読めると
ころに置いておき、少しずつ読むのが良い一
冊ではないでしょうか。
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Posted by ブクログ
多くの名言があった。
文章的に多少難解なところはあっても、内容的にはそれほど難しいことはなかった。
ただし、実践となると、意外と大変そうだ。
ひにくっているのか、本気で言っているのか、紛らわしい箇所もあった。
時代を感じさせるような記述もあった。
ウーマンラッシュアワーのコントのセリフを読んでいるかのような、勢いと流れを感じた部分もあった。
第92章が、言いたいことがまとまっているように思えた。
P263「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する」
本当にそうだと思う。
P250「解きほぐせ、解放せよ、そして恐れるな。自由な人は、武装を解除している」
これは、考え方においても、こだわりを解きほぐして視野を広げ考えを解放させること、恐怖という身動きの取れない状態を捨ててしまうことの大切さを説いている。
ああ、書き出すときりがない。
【memo】
体をほぐし、整えることによって、心が安定する。
病気そのものよりも、病気を恐れる心が、体の不調を招く。
自分の意志で行動することが幸せになるひけつ。
P136 耐え忍ぶのではなくて、自ら進んでする、これが愉快なものの本質である。
自発的に行動すること。
≪楽しみは力のするしである≫ アリストテレス
P149 知るというのは、いとも小さきものが、いかにいっさいのものに結びついているかを理解すること。どんなものでも、それ自体に存在理由があるのではない。
P184 まず幸福であれ。思うに幸福とは、平和の果実なのではない。幸福は平和そのものである。
死者の目を通して自分をみるということ。
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椿事
不幸、恐怖とは、全て想像力による精神的なものかも知れない。
現在で言う『認知』である。
死について
人間の考えが、恐怖を生む。
Posted by ブクログ
せっかく竹岡美穂さんのイラストで釣りにかかってるのに中の訳文が読みにくすぎて残念。
もっとわかりやすくできると思うんだけど、こんな表紙なんだからいっそ中高生向けぐらいのスタンスで訳しても良かったんじゃないの?
内容は幸福になるための93の断章からなる。
中にはハッとさせられるものもあってすごい為にはなる。
個人的には1日に1~3章ほどを静かなところでゆっくり噛みしめるように読むのをオススメしたい(なにしろ読みにくいから)。