あらすじ
奇書『土葬の村』から5年!
日本に、最古の弔いの風習「風葬」が残っていた!!
琉球諸島に今も続く「風葬」や、
アイヌの「土葬」など伝統的な自然葬から、
1990年代に始まった「散骨、樹木葬」、
最近生まれたばかりの「循環葬」まで。
これは死後、土に還ることのできる葬地を訪ね、調査した、
弔いの記録である。
死んだら自然に還りたい!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
弔いの風習の専門家である高橋先生の新書が平積みされているのを発見して購入。土葬などの自然葬に興味があり、循環葬というのも気になって。
土に還ることが自然だ、という話の中で火葬が環境に悪影響をあたえているという話は、知らなかった。灯油の消費量(これは最近都市ガスや液化石油ガスに変わりつつあるらしい)や、二酸化炭素の量。
そういう話聞くとますます土葬されたいなあと思ったが、土葬する場所は限られているのと、やっていても地元民のためのものだったりする。
今回、骨を粉にして海士の地に撒くという葬送方法はとても魅力的に思えた。火葬をしたのちでも、自然にかえることができる。
アイヌの神様に対する考え。憑神のおかげと感謝するが、「アイヌの祈りを神様が受け取り領収書を発行してくれた」と表現から神と人間が対等な存在、と考察しているのが印象に残った。祈りを捧げなければならないと考えるのは絶対的上の存在だからと思っていたが、自分の人生のため、とか神様も祈りを必要としている、という考えはありだなあと思った。
Posted by ブクログ
・あらすじ
日本で行われている自然葬について現地を取材し、その歴史や現状を記載したルポ。
・感想
私も将来は自然葬を希望しているので興味があり、この本を手に取ってみた。
ちなみに父親は実際に海洋散骨の生前手続きを済ませている。
私自身は無宗教だけど宗教は必要だと思ってる。
けれど、現代の単なる死後の処置的な立ち位置での宗教施設には懐疑的。
死んだらそのまま燃やして適当に穴に埋めればいいじゃん、とか思ってる。
墓参りもしない(親だけで行ってる)、葬式なんて単なる拝金主義に毒された催しも不要という価値観。
でもこの本に収録されている沖縄の粟国島やアイヌの人々は「死」という現象と人間と自然と神に対して「敬意」と「畏れ」を持って接している。
「死」を大事にする人はそれだけ「生」に対しても真摯だと思う。
現代は「死」を忌避して、ただ心臓が動いていれば良いという価値観の人が多い気がする。
「生きてる」「生きる」という事はどういう事なのか、と常日頃から考えることは大事だよ。
ベッドの上で縛られて手足が動かなくなって、意思疎通もできず管が何本も繋がってる物体を見ると、こんな拷問よくも人間に対してできるもんだと、現代日本人の倫理観のなさが恐ろしくなる。
死を大事にしてないから生も軽んじて、テキトーに生きてるから死もぞんざいに扱ってるんだろう。
けれども、私は何かしら強固な思想があるわけでもなく、あまり心霊的なものを信じるタチではないので、死んだ人間のためにめんどくさい様々な制約や儀式がある葬送方法は「大変だなぁ」としか思わなかったw
火葬が一般的になった日本だけど、もっと多様な葬送があっても良いと思う。
昔の方がよっぽど多様性があったんだな、と知った。
まぁそこらに死体が放置されてたらだいぶ嫌だけども。
循環葬の章で少し気になったのが、人間の手を入れて「多様」な樹種が「共存」する森を目指すという件。
里山じゃないんだから人間の手は入れない方がいいじゃん、なぜ人間の価値観で自然を操作するんだろうか。
終章の糞土師の方はかなり覚悟決まっててよかったな。
尊敬する。
無事にこの方が野垂れ死ぬことができるように願ってる。