【感想・ネタバレ】ぼくたちの家族のレビュー

あらすじ

家族の気持ちがバラバラな若菜家。その仲を取り持ってきた母の玲子の脳にガンが見つかった。突然の出来事に狼狽しつつも玲子のために動き出す父と息子たち。だがそんなとき、父が借金まみれだったことや、息子たちが抱いてきた家族への不満が露になる……。近くにいながら最悪の事態でも救ってくれない人って何? 家族の存在意義を問う傑作長編。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

突然の母の発病、多額の借金、サラ金と最悪の状況から始まる。きれいごとでは済まない、それぞれの思い、そして長男の嫁の深雪の気持ち。冷たい嫁、と感じるよう書かれているが、そりゃそうだろう。自分の母だったら、自分が母だったら、など思ったが深雪に限りなく肩入れしてしまった。夫の親の借金1200万円返済のため、夫はうまく転職でき年収を上げクリアできたが妻の立場なら全く面白くない。相手の親を含め家族になることが結婚、理屈は分かるが、食欲増くらいでは収まらないと思う。
母の若葉玲子がノートに書いた「とっても、しあわせな、じんせいでした」私はそれを書ける自信がない。確かに玲子は幸せだ。
リアルでは難しいかもしれないが、最後は穏やかに着地してよかった。

0
2025年09月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

家日和、こちらの事情、と読んで、家族シリーズ第3弾、今回は短編集ではなく長編(長くもないが)小説でした。でも登場人物ごとに違った視点で物語が進んでいくので、飽きずに読めました。

物語のあらすじとしては、母親の病気をきっかけに再生していく家族の物語…そう書くとチープでありきたりな題材にも思えます。私は本を読み慣れていないので目新しく思えたのもあるかもしれませんが、そこかしこに散りばめられている仕掛けや伏線を拾い集めていく過程はとてもワクワクドキドキ、自分の家族にも重なる部分があり何度も涙してしまいました。

家族って綺麗事ではないし、外からは見えないドロドロとしたもの、鬱々としたものがあるのも事実。でも家族にしかできない、家族でしか見えないこともある。そんなことを改めて気付かされた本でした。

0
2022年03月12日

「小説」ランキング