あらすじ
胸のすくノンストップアクション。
平凡な主婦が巻き込まれる誘拐事件!
45歳の内気な主婦がたどる
わくわくドキドキ冒険の日々。
沙代子は夫の暴言に耐えきれず、衝動的に家を出て、
愛車のおんぼろ軽四ピンクのラパンで走っていた。
そこに飛び出してきたのはキャバクラ嬢の紫苑。
彼女は沙代子の車に乗り込んできて、
市の体育館の植栽に隠されているボストンバッグの回収を命じた。
ホストの竣の依頼だった。
ところが、ボストンバッグに入っていたのは、現金3000万円だったのだ!
「このお金、二人で山分けしない?」紫苑が提案する。
このお金があったら、実家の印刷所の倒産を回避できる……。
しかしその金は、実は誘拐事件の身代金だった。
暴力団や、謎の犯罪集団に追われ、事件が複雑な様相を呈する中、
平凡な主婦とキャバクラ嬢は逃げ切ることができるのか。
逃走中、バッグ回収を依頼したホストの竣や、
誘拐された金髪JKの陽向(ひなた)まで絡んできて……。
事件は複雑な様相を呈してきた。
女性たちの爽快な行動力が一気読みさせる長編クライムサスペンス!
第27回大藪春彦賞候補作。
発酵の力が大きなキーとなる冴えない中年女性の逆転劇。
逃走劇の過程で、変貌してゆく沙代子と紫苑、
異色のバディは窮地を乗り切ることができるのか?
【著者コメント】
女性が主人公のハードボイルドな小説が書きたかった。
期せずして巻き込まれてしまった窮地から知恵と力を駆使して脱していく物語が。
でも彼女は中年、小太り、専業主婦!(たった一つの武器は料理の腕)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
まず、本書の登録者数が少なくてびっくり!
凄く面白いのに勿体ないよ。
モラハラ夫から家出した45歳主婦が、キャバ嬢と3000万円の身代金を巡る争いに巻き込まれる逃走劇。
最初はちょーイライラさせられた!主人公・沙代子が人の顔色ばかり窺うオドオドした態度で、焦れったくてたまらない。
その自己主張の無さが事件を招いたのだと……。
だけど彼女たちの地獄の逃走劇が、どこへ着地するのか全く予想がつかず、気になってしょうがない。
物語は二転三転、三つ巴四つ巴の騙し合い、ラストは怒涛のサプライズの連続!あの人の豹変、真相を解く武器、黒幕の正体に、まんまとハメられた。
結局ジョーカーって何だったのだろうと考えさせられた。
誰から見ても最弱のお荷物(ババ)だと思っていたカードが実は自分たちを破滅させる「最強最悪のジョーカー」だったカタルシスがたまらない。
読後感は勧善懲悪でスッキリ爽快、最後の「ジョーカーを引いたのは、あんただ」の台詞は鳥肌もの。著者の引き出しの多さ、専門知識の深さに脱帽。