あらすじ
「地図バカ」こと今尾恵介さんが地形図の楽しい読み方を解説。
スマホで地図を閲覧することが当たり前になった現代社会ですが、地図とは「この世を記号化したもの」なので、相応の読解力が必要とされます。特に登山愛好者になじみの深い「地形図」は記号によって記された情報の宝庫ですが、その情報を充分に理解している人は意外と少ないもの。
そこで本書では山で役に立つ読図の知識から、地形図に隠された不思議あれこれ、地形図はどうやって作るのかなど、知って役立ち、かつおもしろい、地形図に関するさまざまな知識を、丁寧に紹介します。
地図、地形図に関する著作が100冊を超える「地図バカ」今尾恵介氏が、地形図の世界の神髄を軽妙な筆致で紹介。
楽しく読み進めるうちに、地形図の知識が自然と身につく一冊。
2011年刊行のヤマケイ山学選書『地形図の楽しい読み方』に図式の変化、スマホの地図アプリ普及などを踏まえて、加筆訂正。
■内容
1 地図記号がつくり出す小宇宙
地図記号の不思議/地図記号の小宇宙(道路編)/地図記号の小宇宙(境界編)/地図記号の小宇宙(植生編)/地図記号の小宇宙(建物記号等編)
2 地形図の表現はどうなっている?
地形図名の素朴な疑問/地形図にある山名の複雑な事情/地形図で「水」をどう表現するか/地図の縮尺の妙/地形図彩色の意味/地形図の文字表現
3 地形図上に広がる不思議な世界
穂高岳で大地殻変動?/地図に隠された山間部の地名の謎/変わりダネ地形図の世界/印象的な地形図/地図が間違ってる?
4 地形図にまつわるよもやま話
地図の「賞味期限」/三角点の不思議な話/緯度と経度ってなんだっけ?/地形図の作り方 その1(空中写真と等高線)/地形図の作り方 その2(編集作業)/総合芸術的な存在―地図/地形図の未来/地形図はどこへ行く―初版 あとがきにかえて
5 地図はどこへ行くのか
「スマホ時代」の地図/道案内役としての地図は「終焉」したのか/「何でも揃うデパート」としての地形図は変貌/近代が変えた縮尺感覚―郵便馬車から新幹線へ/地図読みの能力と認知機能の深い関係
参考文献一覧
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
登山の際に普段から地図を見ているが、字体や字の大きさなどは気にしたことはなかったです。
国土地理院の努力や工夫があり自然と読みやすくなっていたんだなあと感心しました。
また5万分の1の地形図も2009年に新規刊行を停止したことは知りませんでした。
ちょっとした豆知識くらいに読もうと思っていましたが、想像以上に勉強になります。
改訂新版ということもあり、文章の後に補足があったため[平成25年図式では〇〇等]、読みづらさも否めませんが面白かったです。
まとめの章にある「従来の地図は文脈を与えてくれる。」「旅と輸送」といった引用は地図の正しい在り方を示してくれており印象に残りました。
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 地図記号がつくり出す小宇宙
第2章 地形図の表現はどうなっている?
第3章 地形図上に広がる不思議な世界
第4章 地形図にまつわるよもやま話
第5章 地図はどこへ行くのか
<内容>
地図オタクの著者。おおよそのことは知っていたが、旧「国」が法令上はまだ生きていると聞いて驚いた。相模国とか山城国とかのことだ。なので地形図(国土地理院20万分の1地勢図)に書かれているのだと…。
まあ、これだけスマホや車のナビなどが普及すれば、紙の地図の行く末は見えているが、著者が言うように、自分も車のナビを見ながら、もう少し広く見たいなと思う。なので自分のナビは2分割で縮尺を変えているのだが、もう少し広く見て、周りや行く先を見たい気もするし、新幹線や飛行機から広く俯瞰したときもある。本のあとがきにあったように、それは人間の認知機能の一つらしいので、これからの人間はそれが退化し、身の回り数十mしかわからないようになるのか?方向音痴の時代になるのかも知れない。