あらすじ
キャッチセールスや霊感商法などで、だまされて被害に遭う人が後を絶たない。社会的事件としてマスコミにも大きく取り上げられ、その手口が公開されているにもかかわらず、なぜ同様の事件が繰り返し起きるのだろうか。そうした疑問に明快に答えてくれるのが、本書だ。ついだまされてしまう現代人の心理、そのスキをつくワナの具体例を分析し、心理学の立場からの平易な解説は興味が尽きない。例えば「○個限定販売」などという言葉に弱い人は、いつかだまされて痛い目に遭う危険性があると指摘する。こうした人は、人間なら誰もが持っているプライドや優越感が強い傾向にあり、心にスキができやすいので要注意だそうだ。つまり「今買わなければ二度と入手できない」という切迫感を煽られ、「自分はプレミア品を入手した」という優越感をくすぐられることによって、冷静な判断力が奪われるのだという。大衆社会にはびこる嘘を見抜く目を鍛えるための必読書。
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Posted by ブクログ
「ダマされる人・ダマされない人」3
著者 樺旦純
出版 PHP文庫
p45より引用
“先入観を捨てて客観的に眺めるということは、
人物や物事の本質を見極めることにもつながります。”
思考心理学者であり評論家である著者による、
ダマされたり思い込んでしまう心の動きを、
心理学的に解説する一冊。
詐欺に遭う人の特徴から心の罠にかからないコツまで、
具体的な例えを上げて書かれています。
上記の引用は、
人が権威に弱いことについて書かれた項の一文。
客観的に眺めて判断するというのは、
どれほどの年を経ても難しい事のように思います。
しかし客観的に物事を眺める事が出来ることというのは、
多分本当はどうでもいい事なのではないかなとも思います。
自分に利害が発生することについては、
どうしても自分の立場から物を見てしまうことが、
多いのではないでしょうか。
気を付けたいものです。
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