あらすじ
中国古典思想の権威である著者が、六大思想として儒・道・法・墨・禅・兵をとりあげ、それぞれのエッセンスを紹介するとともに、二十一世紀に生きるわれわれが、いかに精神の糧とし、自分自身と社会のために生かしていけるのかを論じる。
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Posted by ブクログ
6つの考え方を整理。儒(孔子、孟子)、道(老子)、禅、墨(墨子)、法(商鞅、韓非)、兵(孫子)について紹介。
自分はちゃんと学んだことはなかったけれどそれぞれの考え方の違いなど学べてよかった。
この中だと自分的には墨と仁が自分の考え方にあっていた。
墨で自分がそこまで利他的になれると思わないが、利益を最大化するために愛するというのは理解しやすい。ビジネスライクに近い考え方だと思った。
Posted by ブクログ
中国古典の概要と解説、流れ、相互の関連性が書かれている。
表紙にへんなおっさんが書いてあるが、とても分かり易くそこそこ詳しく書かれていてすごく良かった。
孔子に対するアンチテーゼとして老子。
老子→荘子 より過剰に展開。相対主義。善悪生死変わらない。
■以下メモ
大国を治むるは小鮮を煮るがごとし
煮魚をつくるにはかき回し続けてなければならず、かき回していると崩れてしまう→無為にして治める
無為とはみだりに事をしない、非道な行為をしない
愚民政策 始皇帝 焚書
愚=純粋で素朴、赤子のよう
ルソー
文明は罪悪の根源であり、人類は自分を救うために自然状態に帰るべきである
エデンの園 禁断の果実
政治でなく人生
道家の精神にて儒教の事業を成す
道 混沌 自然。人格はない。
荘子
無と有 ふたつの対比は荘子で極限へ
相対主義
善悪 生死 同じ
夢と現実 胡蝶の夢
Posted by ブクログ
諸子百家周辺の中国の思想の主要なものを、代表的な思想家の生涯、エピソードを中心に紐解く。
とはいえ、好みもあるのだろう、思想毎に厚みが異なっている点が残念。
個人的には墨子に一番興味があったがそれなりの分量が割かれていた。
なお、各思想にはそれぞれを専門にした本が何冊も書かれるほど奥が深いものであるため、本書はそれらの思想の触りと、中国人にとってどう捉えられているかを読むくらいにとどめるべきだろうと思う。
本当に触りな本であり、それらのバランスも微妙。ただ、前述の通り各思想を中国人がどう捉えたのかという点を書いた本は意外と少なくて面白かった。