【感想・ネタバレ】政府破綻(新潮新書)のレビュー

あらすじ

止めようがない少子高齢化、膨張する行政ニーズ、縮小する政府キャパシティ……。日本の現状は厳しく、統治の仕組みを大きく変えない限り、「政府破綻」が現実のものとなりかねない。部分最適を脱し、長期的視点で全体最適に是正していくには、何をどう変えていけばいいのか。強い危機感に駆られた若手経営者らによって設立された独立系シンクタンクが、「2050年の日本」を想定して世に問う日本再生の処方箋。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

我が国の政府破綻に対して、具体的な提言を行うもの。よくある単に日本社会の現状を嘆き、批判するだけの書籍とは異なり、建設的な提言があり、それだけでも価値はある。

個人的には、今後、さらなる高齢化、大きな人口減を迎える日本において、どのように説得的な提言が可能かという問題意識をもって読んだ。

これを読むと、いかに政府に無駄、非効率、惰性的な思考が多いがわかる。
タブー視されがちな国防についても、提言の範囲に含まれており、その点はよい。

内容のうちに賛否はあり得るところと思うが、まずは読んで、これをベースにさらに議論の深まりを期待したいし、さらに幅のある議論を継続してほしい。

将来的には、この提言の実行の有無や有効性の検証も検討してもらいたい。

0
2026年01月29日

Posted by ブクログ

行政改革の歴史・現状を振り返り、必要要件や方向性を整理している点は面白かった。 特に「行政改革において視野に入れるべき一つは「現場の視点」である。橋本行革の一環として導入された政策評価制度がそうであったように、現場での制度運用を度外視してトップダウンで仕組みを導入しても形骸化することが多い」という指摘は仰る通りである。

他方で、より踏み込めば、この指摘をするのであれば、例えば政策プロセスで評価や終了はどういった位置づけされるべきか、特に財務省の査定・行政事業レビューはどうなるのだろうか。また同書で提案される補正予算の縮小は現場の視点を取り込んでいるのか。現場のある種の合理的判断、補正予算であれば予算化される反面、財務省からすれば当初予算化されず一時の弾として許容できる点、があるのではないだろうか。指摘・海外の制度を踏まえた提案は納得感もあるものの、その提案が機能せず現在のプロセスが成立している理由に対する洞察も聞いてみたい。

他方で「現在自治体が行っている事務の多くは、国の制度に基づいてどの自治体でも一律に同じように行われている」という点等、本書が前提や認識の一部に違和感も残った。制度が一緒であっても「業務プロセス」は横浜市と三宅村では当然にして違う。この点に現場視点に留まらず改革を推進する重要な示唆があるのではないか。

0
2026年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・友人の書評をSNSで見かけて興味を持ち読んでみた
・ミダスキャピタルの吉村氏、暁翔キャピタルの山口氏が作った政策提言&政治家養成シンクタンク/ドゥータンク
・日本の経済的の低下や人口動態変化に伴う今後の持続性/成長性、国際環境変化に伴う国家存続、に対する問題意識から書かれた提言書。この団体が最初に取り扱うテーマとして『政府破綻』を選んだとのこと
・政治の意思決定プロセスの無駄や事務作業の非効率等が解像度高く書かれていて、「こんなに非効率なことやってるの、、、」とびっくりする。国会入退室管理が未だに紙ベースとか、議員から質問が上がってくるまで待機、とか、、、
・読んで感じた疑問と論点
①誰向けに何の目的で書いたのか
→我々一般読者が読んで問題意識の共有は出来たが、行政プロセス/事務の効率化って、結局誰が主導するものなの?総理?閣僚?官僚?(幹部?現場?)これらの問題意識を我々が持って、選挙で候補者を選ぶ参考にせよ、ということ?(でも行政効率化なんて全く争点にならないよね)

②なぜこれらの課題が解決されないか/どうやって解決するか
→課題の解像度が高くて学びは多いが、行政現場からしたら「どうせ変わらないし、、」という諦めまで至っている様な当たり前の話だろう。この団体のメンバーには元閣僚も、事務次官もいるわけだけど、何故これらの改革が出来ないのか、の突き詰めはもっと出来るのでは?閣僚や事務次官が旗を振れば進むの?何故進まないの?小さい改革でも進んだ事例はあるの?なぜ進んだの?進まなかったの?
改革待ったなしなのに、howの深堀りが弱い気がした

③結局どうやって実行するのか
→調べてみたら、この団体の政治塾から結構有望な若手政治家を輩出している様なので、そこから少しずつ改革意識を高めて実行に移していく、という一面は理解した

吉村氏も山口氏もファンドをやっていて「限られた期間でガバナンスを効かせてどう組織変革を促すか」という領域で知見が深いはずなので、誰がキーマンで、どう組織を動かしたら変革出来るのか、もっと深いアイデアもあるはず

0
2026年03月01日

「社会・政治」ランキング