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「フューチャーセンター」とは組織を超えて多様な背景を持った人々が集まり、未来志向で対話し、創発的なアイデアを協調して実行していく「常に開かれた場」であるという。求められるのは、「あそこに行けば、いま抱えている課題を解決できそうだ」という期待感であるが、それは他者に依存しての解決ではなく、そこでの交流を通じて空間全体にイノベーションが生じる、というプロセスでもある。そうした場では予想もしていなかったステークホルダーとの出会いが生まれ、未来への知的資本の蓄積を通じて自身の人格を見つめなおす場ともなる。
フューチャーセンターで創造的なアクションが生まれるために必要な要素としては「ファシリテーター」「方法論」「空間」「ホスピタリティ」の四つが挙げられる。逆にいえば、この四つがそろえば、会社の食堂やまちなかの広場もフューチャーセンターたり得る。しかし、これが恒常的な場として持続性を得るためには、その場を設計し、そこに集まる人たちを統合する「ディレクター」の存在が不可欠である、と本書は説く。
創造的な対話を生み出す手法として、グループ作業型のワークショップや交流による協働を啓発するワールドカフェといった手法や形式が用意されている。フューチャーセンターは、そうした手法や形式が理想に沿った形で機能的に動き出すための、演出の場である。ファシリテーターを志す人は、会議の中身が円滑に進行し協調性を生み出す、という短期的な目的を超えて、場の設計と持続的な運営という長期的な目的を果たす役割、「ディレクター」までもある程度こなせることが求められそうだ。「総合的にデザインする」苦しみと楽しみこそが、ファシリテーションをこなす本質であろうから。
現場での実践的な部分では、「参加者全員を主役にする」という見地に「なるほど」という思いを強くした。「ファシリテーターが一人ひとりを唯一の人として接することで、場のつながりが大きく変わる」という精神が、フューチャーセンターを成立させるための要素のひとつである「ホスピタリティ」にもつながる。「フューチャーセンター」そのものを、すぐに自分の地域に作ることはできなくても、本書からファシリテーターとして学べることは多い。テーマ同様、未来志向での発展を読者本人に自覚させる書物であると言えよう。
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イノベーションを起こそうとするとき、一人で考えていてもなかなか難しいものです。同じ組織の中に閉じて議論をしていてもやはり難しい。しかし、多くの観点で、多くのつながりをつくり、その中での対話には全く新しい可能性がたくさん転がっています。それを実現する場がフューチャーセンター。このフューチャーセンターをどうやって作っていくか、そしてどうやって運用して形にしていくかがまとめられたのがこの「フューチャーセンターをつくろう」です。イノベーションに悩む個人も、企業も、そのほかの団体も、一つの突破口を見つけるためのヒントとして参考にすることをオススメします。
以下、要約と解釈です。
フューチャーセンターとは
フューチャーセンターは「未来の知的資本を生み出す場」であり、北欧が発祥となっています。名づけの親はナレッジマネジメントの分野で研究をしている、スウェーデンのレイフ・エドビンソン教授。いうなれば、ナレッジマネジメントの一つの仕掛としての「場」がフューチャーセンターなのです。野中郁次郎氏のSECIモデルを実践する「場」であり、
・人が対話し
・何かを表現し
・思いを結びつけ
・行動を起こす
「場」といえます。
このとき、知的資本とは
・人的資本 : 人の成長(技術、精神的なもの)
・構造的資本 : ビジネスモデルなどのアイディア
・関係性資本 : 人と人のつながり
の3つを表しています。フューチャーセンターはこの3つの要素を生み出すことで、イノベーションを形作っていくわけです。この発想はU理論やホールシステムアプローチにも通じるものがあります。お互いのおかれている現実、関係性を受け入れ、その先の未来を見据えてシナリオを進めていくわけです。
フューチャーセンターのやり方
フューチャーセンターには3つのレベルがあり、順番にたどることが必要になります。
①組織内対話
②組織の問題解決
③組織の枠を越えたイノベーション
このとき、必要になるのが「場」を作り、問題解決・イノベーションへと導いていくリーダーシップです。それはまさに野中郁次郎氏が提唱する「賢慮型リーダーシップ」です。そしてそこに求められる考え方として、社会には関係性があり、だれもがその一翼を担っているということ。つまり、自分が当事者として考え、“相手の靴をはいて考える”ということが必要なのです。ここはU理論の話そのものにつながります。
そして実際にフューチャーセンターの場をつくり、活動を行うのですが、そこには6つの減速が必要です。
・想いのある人にとっての大切な問いから始める ⇒ 信頼できる場にする
・多様な知識を一同に集める ⇒ 多様性のある場にする
・お互いの関係性を大事にして、自発性を高める ⇒ 関係性を築く場にする
・共体験の場をつくり、実践を創発する ⇒ 全体性(一体感)のある場にする
・あらゆるプロトタイピングを行う ⇒ 可視性(チャレンジ)のある場にする
・質の高い対話から方向性・アクションを定める ⇒ 安心感のある場にする
つまりは対話が重要なのです。お互いを尊重し、深くつながる対話を行う場を作っていくこと、それを継続していくことが必要だということでしょう。そして単に不平不満・皮肉を繰り返すのではなく、大切な問いから答えを導き出す、未来につなげていく、共通善に向かわせるファシリテーションは必須となるわけです。
フューチャーセンターの成功要素
フューチャーセンターはただ単に場を作り、人を集めるだけでは成功しません。そこには必要な要素があります。それは
・課題提起をするひとが本気であること
・実行力を持った人が参加すること
・ファシリテーターが共通善に向かって強い意志をもって関わること
です。集まるだけではなく、あくまでもイノベーションを起こし、実行していくことにコミットすることが必要なのです。そしてコアになる思いを中心にコミュニティを形成することがカギなのです。
最初は組織内の小さな対話の場かもしれません。しかし、そこに想いと実行力とドライブをかけるファシリテーションがあれば、新たな関係性を持ち込むことができます。人の資本を取り入れられるわけです。そして人が加わることで、新たな構造的資本、つまりアイディアが生まれます。結果、イノベーションが形になっていくわけです。フューチャーセンターには特別な施設も要りません。まずは真摯に対話をする、そこから始め、そして続けることが大事なのです。
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フューチャーセンターという、新しい対話・創発の場の入門書。
多種多様なバックグラウンドを持つ人を集め、未来志向でアイデアの幅を広げる。
そして、それをアイデアだけで終わらせず、実行可能な人的ネットワークも生み出す仕組み。
フューチャーセンターの特徴や、何を志向しているかは本書を読めば頭で理解できる。
でもその効果のほどは、きっと体験してみないと理解できないし判断できない。
今度参加してきます。
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次の一手が見つからない企業、前例主義から抜け出せない自治体、資金に乏しいNPO、そんな閉塞感を打ち破る方法論。北欧発祥で、日本では震災後から注目され始めた、組織の枠を飛び越え、それぞれの知恵を持ち寄って課題を解決する場、それがフューチャーセンター、らしい(ぉ
もちろん利益は必要やけど、法人格与えられてる以上、目に見える社会貢献は必要やと思うし、社員のモチベーションアップにも繋がりそう。そのうち組織の垣根がなくなって、自分のスキル片手にいろんな場に参加しながら社会貢献できる、そんな世の中になったらオモロいなあ、とちょっと夢想した w
チョイ昔、大企業のご無体さを追求する「ザ・コーポレーション」いう映画観た時は暗澹たる気持ちになったけど、エエ方向に進む可能性はまだまだあるってことやね(-_-)
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主催者は「多様性」と「各人の重要感」をデザインすること。
セッションでは「未来志向の対話」と「協調的アクション」を作っていくこと。
イメージ的にはワールドカフェ的な感じでしょうか。
企業の会議もこれぐらいフラットになったらいいのにね、って理想を実践している野村さんの本。
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近年、注目を集める「フューチャーセンター」について、その第一人者が醍醐味を語った本。
これまで、学生時代も含めて大概のワークショップは経験していて、多くの機会について「参加者が自己主張するもの」「バラバラな前提知識について説明するもの」などに時間を費やすことによって、正直あまり得るものがないなと考えている節がありました。
そこで実際にフューチャーセンターの活動に参加してみて、企業やNPO、学生といった様々な立場の方々と話をしてみました。ファシリテーターを著者の野村さんがやっていただいたということもあり、全体の仕切りがスムーズに行なわれ、箸にも棒にもかからない意見が出るという予定調和に陥ることもなく、発表は寸劇でやることでクリエイティブな議論をすることができました。
フューチャーセンターとは、あるべき姿を提示する合意形成の場であり、課題解決に向けた意思決定を進めるためのセッションを実施する行為と位置付けることができます。これまで参加してきた多くのワークショップと違い、行動することが前提の議論が求められるのです。
これは地域づくりの現場でも活かせるものだと確信しました。今後、全国にこのような場ができていくと良いですね。オススメです。
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フューチャーセンターが目指すところの大枠はわかったような気がする。
フューチャーセンター=未来の知的資本を生み出す場。施設の名前ではない。
より良い未来のために、様々な人の知識や想いをミックスして、課題に対するある種の解決策を見出すことを目的としている。
空間としては、ウェルカムな雰囲気を演出することと、アイデアを可視化する仕組みが重要。もっと空間的な工夫について知りたかったが、あまり触れられていなかった。空間構成よりも、ファシリテーターの力量や対話の方法がカギなのだろう。
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「新しい未来を作る最善の方法は、あるテーマに関心のある人を集め、好奇心、敬意、友情を分かち合いながら、何ができるかを検討し、そこで描いた未来を創るためにともに行動をすることにコミットする」発想が大切みたいです。
ここで学んだことは"未来志向":これは、現在持っている能力、知識、道具を活かして将来を作るのではなく、
"将来何になりたいか、どのようになりたいか"を考えて意思決定を行うもの。
目次
フューチャーセンターとは何か38P
フューチャーセンターの歴史20P
フューチャーセッションを開く42P
開かれた専用空間をつくる24P
フューチャーセンターによる変革 28P
本に書いている内容は基礎的な"思想"が多いけれど、
今後の行動方針に影響が与えられそうな印象を受けました。
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ゲーミフィケーションを学ぶために「ゲームストリーミング」を買った。一章のゲームとは何か?は役にたったが、果たしで何の課題をこのファシリテーション技術で解決する?と、後ろに付録としてゲームストーミングの例が紹介されていた。そこに「フューチャーセンター」の文字。プレジデント社をツイッターでフォローしていたから、本の存在は知っていた。今、読書中の「WORK SHIFT」との流れで、「フューチャーセンター、、、」を読むことにした。
ステークホルダーの多様性って重要だと認識したけど、まずは会社の中でやってみたい。会社がグローバル化する中で、日本にある我々の組織の未来のあり方を作って行きたい。これってフューチャーセンターのネタで大丈夫じゃないから、もっと大きなものにしないとね。
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今までなかった新しいカタチの創造的な場作り。その有効性はワークショップ経験者ならよくわかる。でもそれを既存の組織に提案しても、古い価値観で評価されると受け入れられない。新しい仕組みには新しい価値観の流布が必要。これからの組織のあり方の変革に多いに参考になる内容だった。
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単なるファシリテーションの本ではなく、場の形成によって、共感と共有を生み出し、意識と行動をポジティブに変えていく。
いかにその場を良いものにするか、だけでなく、良い場をどう継続し、新しい動きを生み出すかが肝要。
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・イノベーションを起こす為のプロジェクトにおける、あらゆる失敗の原因は「プロジェクトの提案プロセス」にある。この失敗パターンは「イノベーションを計画する」という矛盾にあふれた困難さに起因するもの。
「必ず成果は出るんだろうな?」と問われ「もちろんです」と答えてしまう、「儲かりますパラドックス」。ビジネス成果を目標に据えた瞬間に、「既存の価値観で新しいものを評価する」ゲームに絡めとられてしまう。
そこでそう問われたら「社会インパクトを出します、企業価値を高めます」と言い切る。
・合理的な人生を送っていればいるほど、近い領域の人ばかり付き合うようになる。社会的テーマを掲げて多様な人を集めようとしたとたんに、自らの人脈の狭さに愕然とする。できる限り多様なコミュニティに属すようにする。
・フューチャーセンター:組織を超えて、多様なステークホルダーが集まり、未来志向で対話し、関係性をつくる。そこから創発されたアイデアに従い、協調的なアクションを起こしていく。その為の「つねに開かれた場」がフューチャーセンター。
必要な要素はファシリテーター、方法論、空間、ホスピタリティ
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ナレッジに置ける「場」の役割を理解しているものにとって、フューチャーセンターは分かり易い。衣食住を分けた先進国の現代病は、開かれた「場」に地域で集まり課題解決のための話し合いで変えていくしかない。住民説明会などは解決とは程遠い手段だ。
Posted by ブクログ
【由来】
・「経営戦略全史」のP307。
【期待したもの】
・自分の得意分野かも、と思って。
【要約】
・
【ノート】
・参考にはなるけど、自分の持っているイメージとは部分集合。
【目次】
Posted by ブクログ
フューチャーセンターって、なんだろう?良くきくけど、要するにいろいろなワークショップをやる場所?というくらいの認識で読んでみた。
結果として、それ以上の理解が進んだのかは不明だが、そんなのあったらいいのにな〜的な感覚はとても伝わってきました。
そして、ここで示されるファシリテーターというか、フューチャセンターのディレクターの能力というあり方というかのレベルの高さは、なかなか難しいものあるな〜、と思う。でも、自分もファシリテーターとしては、こういう感じになれれば、いいな、と理想形を見せていただいた感じかな?
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人が創造的な話のできる場作りの話。
未来の自分は何をしているのかを考えることで未来を予測する。
課題を社会的問題解決の視点まで高めること、ネットワークで社会を変えていくことが役割。
誘うときに理由を伝える。あこがれの人を呼ぶ、否定しないが会議で重要。
参加者一人ひとりを唯一の人にする。最年少、最高齢、有名人。有名な人はみんなに紹介し、ハブになってもらう。
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新しいシゴトのかたちとしてのフューチャーセンターという考え方はよく理解できました。しかし実現の可能性というのが今一つピンとこないというのが実感。
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「対話をイノベーションにつなげる仕組み」という副題に興味を持ち購読。創造的なワークショップのファシリテーションという機能を提供し、そこで「対話」や「アイディア創出」という活動を行っているのがフューチャーセンターの定義。デザインシンキングやワールドカフェ、OSTなど、様々なやり方が考案され実施されているが、これは、問題が複雑化していたり、専門家単体では解決できなかったり、より知的かつ長期的な視点で発想や企画しなければならないという状況の現れなのだと思う。また、企業、行政、NPO、老若男女が集って一つの問題解決を行うべき事柄が増えているということもあるだろう。フューチャーセンターはその解決のための仕掛けと言えるが、単なるディスカッションやゲームの場にならないような工夫をする必要がある。いずれにしてもこれがあれば問題解決!と考えてしまうとハコもの行政と変わらず思考停止状態。本当は、いいフューチャーセンターを作ろうよ、というところが、解決の一歩目なんだろうと思う。起業に関するフューチャーセンター的な場がSFCでできないか検討してみよう。
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去年ボランティアで関わってた仕事でかなりしんどい想いをしてた時に”フューチャーセンター”なるものを知り、詳しく知りたくて買った本。
「対話をイノベーションにつなげる仕組み」それがフューチャーセンター。人々が安心して相手の意見に耳を傾け、突っ込んだ会話や革新的な対話を交わせる場所であり、思いもよらない新しいアイデアが生まれる場でもある。
対話の新しい形として、すごく可能性を感じた。まだ読んでる途中でそのままになっているけど、いつかフューチャーセンター機能をもったコミュニティスペースを作りたいので必ず読み終えます。
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本書では、フューチャーセンターをつくる上での創造的な方法論やファシリテーターの条件、場の作り方等、様々な要素が紹介されています。要素ごとの紹介は興味深く勉強にもなりましたが、各要素がどのように結び付いてフューチャーセンターを構成していくのかという肝心な部分がうまくイメージできず、残念でした。
フューチャーセンターは実際に存在するものなので、具体例が一つでもあると、理解が一気に深まったのではないかという気がします。
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フューチャーセンターという概念自体は、興味深く、効果をあげることのできる仕組みなのだろう。しかし、文章の書き方がイマイチなせいで、フューチャーセンターという概念が胡散臭く感じられてしまう。
胡散臭く感じられる理由は2つ。「3つの方法論があります」といいながら、その方法論がどんなもので、どんな効果をもたらすのか説明されていない。巻末に参考文献が記載されており、それを読めばそれぞれの方法論について詳しく学べるということなのだろうが、「方法論がある」と書いたからには、本文中でもう少し詳しく説明すべきではないか。
もう一つの理由は、具体的なテクニックに関する言及が少なく、雰囲気に終わってしまっていること。ファシリテーションのテクニックが重要といいながら、それを体系的に見せるわけでもない。何をすればセッションをうまく回す技術が身につくのかがわからない。フューチャーセンターの説明の多くが、「環境の良い部屋で」とか「リラックスできるようにあだ名で呼びましょう」などの情緒的なやり方で占められている。これでは、本書を読んで実践しようとする人は、形から入って形で終わってしまい、成果が出せないだろう。
フューチャーセンターという概念には賛同できるが、書籍としての内容が今ひとつ、という意味で星3つ
Posted by ブクログ
著者によると『フューチャーセンターは「未来のステークホルダーが集まって対話をすることで世界は変わっていく」という「思想」』とのことで、どこかの場所や団体のことではない。いろいろな立場・環境の人が集い、あるテーマについての未来を検討する『場』ということになる。
とは言いつつも、概念的過ぎ、かつセッション(打合せの場)についてはより具体的に記載されているが、実は内容はよくわからない。(というか、あえて書いていないと思われるが)
著者が代表を務めるフューチャーセンター・セッションのレポート済のセッションに過去のセッションの例が掲載されている。
・ 対話から創ろう!福島のビジネスモデル
・社会と若者とのかかわり。”食”を通じた若者就労支援活動と被災地支援活動から見えてきたこと
・ ひきこもり問題
身近にも、フューチャーセンターの場があるみたいなので、ウォッチングしておこうかと。
Posted by ブクログ
フューチャーセンターという新しい概念。多様なステークホルダーや職業の人たちが集まることは分かった。が、井戸端会議と何が違うのか。いや、これは井戸端会議なのか。
実際にやってみないとよくわからない。
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2012.08.16 ヒューチャセンターに関する考え方(コンセプト)と、実際の運営について大枠を把握することができた。ファシリテーションの手法など、個々はより深く掘り下げる必要があるが、全体像を把握するうえではとても良かった。
Posted by ブクログ
すばらしかった。
フューチャーセンターというものそのものが素晴らしい。
読みながら、大いにうなづき、気付かされた。
「自分が30年間やってきたことがここで実践されている」と序文で書いているけど、私も30年ではないにせよ、同じ事を思う。
フューチャーセンターという解決と言うよりも、その前提になっている問題意識であったり、世の中の捉え方というものが、同じなのだ。
惜しむらくは、実践方法についてもうちょっとマニュアル的でよかったと思う。具体的には、セッションの運営方法。
まあこれは、実際にいろんな所に参加して自分で学べってことかもしれない。
ともあれ、すばらしいことを紹介していただいた著者と、フューチャーセンターという概念を教えて下さった方(ネコワーキングの廣瀬氏)に感謝いたします。