あらすじ
映画化された『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話』スピンオフ。高校時代、早坂秋人と桜井春奈と同級生だった三浦綾香は、余命宣告を受けながらも恋を全うした二人を見守り、その恋に憧れていた。ふたりを亡くした喪失を胸に抱きつつもネイリストとして歩みはじめたが、あるとき柏木という男性に出会い――? 一番近くで秋人&春奈を見守ってきた綾香の想いは……。限定SS付き!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
題名と表紙のビジュアルからは恋愛系ライトノベルのような印象を受けたが、実際に読んでみると内容はかなりしっかりとしていた。恋愛や友人関係の描写も、きれい事だけで飾られているわけではなく、人間関係の中で誰もが抱きがちなネガティブな感情や思考まで丁寧に描かれており、とてもリアルであった。特に高校生時代の主人公は、年相応ではあるものの、自分本位で未熟な思考や論理を持っており、その描写に現実味があったため、自然と物語の世界観に引き込まれた。終盤の伏線回収については、おおよその予想の範囲内ではあったものの、それでも十分に感動させられた。また、適齢期の傷のない男女が結ばれることが一般的な幸せとされがちな価値観の中で、本書は「幸せの形は人それぞれである」ということを考えさせてくれる一冊であった。