あらすじ
勝機を読み波乱の95年を生きた「最後の勝負師」唯一の自伝。
「本当に儲けようと思うなら、自分で経済の動きに注意すること。」(本文より)個人としては破格の数百億円の株取引に成功し、「最後の相場師」と称せられた“是銀”が93歳で記した唯一の自伝。若干16歳で単身満州に渡って商売を始め、朝鮮半島で成功失敗を繰り返す。そして株。波瀾の生涯と地道な独学の日々から導き出される故人の珠玉の言葉の数々は、バブルが崩壊したいまも、勝負を決する名言である。
感情タグBEST3
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是川銀蔵という名を初めて知ったが、波乱万丈で面白いヒストリーであった(当時はこういう人生史を歩む人も多いのだとは思うが)
絶えず学ぶことと、変化していくことは必須であり原理原則を忘れないというのはどんな業種でも同じなのだと思った
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努力の人。オシント(オープン・ソース・インテリジェンス)の達人ですね。自分の頭で考えるというのは、こういうことだという良い例。相場に興味ない人にも読んでほしい本です。
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「人間はおカネがなかったら、人間並みに扱ってくれんのや」
バイタリティがすごい。
小さい頃からすごい。
相場師として株価を上下させるほどの影響力を持っていた。
投資するには自分で調べる必要がある。
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やや本人によって美化されている気もするが、ダイナミックに時代を生き抜いた相場師として尊敬できる人物。今でも通用する部分と通用しない部分があるので要注意。
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昔読んだが時々読み返している。日本ではそれなりの運用資金を持つ個人投資家が書いた本はないといっていいが、これは本当の個人投資家が書いた本である。人間のスケールの大きさにも惹かれる。本人は相場師とは思っていなかったと思う。本を売るために勝手につけた書名と思われる。
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尊敬する個人投資家のオススメとして挙がっていた本書を購入。
株式投資について、特別な知見を得られたということはなかったが、彼の修羅場続きの生き方を見て、私ももっと修羅場経験を積める環境でチャレンジしていく必要があるなという、期待していなかった刺激を受けた。
【面白かった箇所】
84p
第一次大戦勃発後の日本経済は、金融緩和、米価暴落、海運界大好況、軍需品輸出の増加などの好材料が重なり、日本は(中略)巨利を得た。
→という一文があったが、状況が続いて2025年6月現在と、とても似通っていると感じられた。
102p
私は三つの銀行と取引をしていたが、運が悪いというのかなんというのか、私の預金銀行だった二行は取り付け騒ぎの中で倒産、私が借金していた野村銀行は生き残った。
112p
1931年(中略)当時の株式市場は、取扱い高の80%は個人の売買。現在のように法人による売買はほとんどなかった。
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昭和を駆け抜けた男、「最後の相場師」と呼ばれた著者の自伝。
ただの金儲けでなく、自分なりのポリシーを持って投資をしている。
株・投資云々を抜きにしても、読み物として面白い。
「カメ三則」(196頁)
①銘柄は水面下にある優良なものを選んでじっと待つこと
②経済、相場の動きからは常に目を離さず自分で勉強する
③過大な思惑はせず、手持ち資金の中で行動する
投資五か条(304頁)
①銘柄は人が奨めるものでなく、自分で勉強して選ぶ
②二年後の経済の変化を自分で予測し大局観を持つ
③株価には妥当な水準がある。値上がり株の深追いは禁物
④株価は最終的に業績で決まる。腕力相場は敬遠する
⑤不測の事態などリスクはつきものと心得る
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「相場師」=「バクチ打ち」というイメージがあるが、
とんでもないと知った。
絶えざる研究・勉強、先を読む視点、タイミング、
全てが揃わないと「圧倒的な勝利」はない。
「人間には、一生のうち二度や三度のチャンスはある。
それを生かすか殺すかの決断のために、日常の努力と精進、
そしてまじめといった理論と実践とを通じて
日夜思考の訓練を重ねることが成功への確率を増進する。
そのために数多くの真剣勝負を経験し、勝負勘を養うことだ」
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22/2/10 95 こういう人がいたってことが面白い
亀三則
1、銘柄は水面下にある優良なものをえらんでじっと待つこと
2、経済、相場の動きからは常に目を離さず自分で勉強する
3、過大な思惑はせず、手持ち資金の中で行動する
人の何倍も大儲けしようと思ったら、やはり、金儲けには思想が必要だろう
1、銘柄は人が奨めるものでなく、自分で勉強して選ぶ
2、二年後の経済の変化を自分で予測し大局観を持つ
3、株価には妥当な水準がある。値上がり株の深追いは禁物
4、株価は最終的に業績で決まる。腕力相場は敬遠する
5、不測の事態などリスクはつきものと心得る
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百戦百勝の時代と被っているため、続けて読むと時代を思い浮かべやすい。
勉強が大切、浮き沈みは誰にでもあることがわかる。
百戦百勝と同様によく出来た奥様が登場するのが羨ましい。 うちの馬鹿と比較して。。。
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是川氏の投資手法や多彩な経験に触れられる点で興味深い。しかし、多くは華々しい武勇伝の羅列に終始している印象がある。史実としての価値はあれど、強い共感や感動は薄く、全体的には物足りなさが残る。投資家の生き様以上に「成功伝説」を読まされている印象が強く、読後に深い余韻は得られなかった。投資の歴史としての興味はあるが、単なる豪快なエピソード集に終わり、主人公像の深掘りが弱いとも感じる。
Posted by ブクログ
最後の相場師壮絶な生涯を綴った作品。徹底的な下調べに基づく相場観による信念は、人生を賭けて挑んでいるから揺るがないし、他人からの横槍にも動じない。
日々の世界情勢・経済動向に常に触れることは、サラリーマンとしても今後生きていく世界を見通すために必要だな。さすがに是川氏のようには心血注ぐことはできないとしても、そういった意識を持って過ごすのは大切だな。自戒です。
Posted by ブクログ
株やFXに興味のある人は読んだらいいと思う。そう簡単に儲かるものではないことを思い知ることができるだろう。それだけでも読む価値は十分。
おまけに、というか本来はこの本の主題だけど、是川銀蔵のものすごくアグレッシブな生き方には刺激を受けた。特に第一次大戦が目前という時代にわずかなお金をもって16歳で単身大連に乗り込んで商売を始めるところなんかゾクゾクもの。
Posted by ブクログ
昨今の投資ブームに乗って資産を安易に株につっこむ人が多いが、本当に株の世界に生きる人の真剣さを知った。カンやチャートの分析に頼るのではなく、情報と自分の頭で考えることが大事なようだ。