あらすじ
天から地上へ墜ちてきた“彼”は、麒麟(きりん)の姿を得て漢の皇帝・武帝の相談相手となる──「麒麟の一生」。民主化運動が頂点に達したその国の広場の大集会を、猛毒を持つ伝説の巨鳥が襲った──「飲鴆止渇(いんちんしかつ)」(創元SF短編賞優秀賞受賞作)。耳なし芳一の舞台となった神社の駐車場に放置された自動運転車が体験する不思議な日々──「ほいち」など、伝説の生物に材をとり、遠い神話の時代から遙か未来の宇宙まで、期待の実力派が自在に物語るSF幻想、全六編。/【目次】麒麟(きりん)の一生/飲鴆止渇(いんちんしかつ)/ほいち/デュ先生なら右心房にいる/海闊天空(かいかつてんくう)/では人類、ごきげんよう
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Posted by ブクログ
かなり癖が強く、万人向けの作風では無さそう。ちなみに私はダメでした。
神話とSFが交じり合う独特な設定の6つの短編集です。壮大な舞台設定なのですが、それが俯瞰的に表現される事なく、全ては主人公の近接視点で語られます。そして(ほぼ何の前触れもなく)突然に転換する。元々の設定に十分に付いて行けてない所で舞台転換が起こるため、完全に置いて行かれる。そんな感触です。
著者の斧田小夜さん、東大大学院を出て、世界各国でソフトウェアエンジニアとして勤務した経験を持ち、「2020年代の日本SFを牽引する新星」と称されている人です。何となく、そういった雰囲気はわかるのですが、どうも私のSF観が「ビック・スリー」の時代から余り進化していないようです。