あらすじ
「今日の運勢」といった新聞・雑誌の占い記事は必ずチェックしてしまう。超能力やUFO、あるいは心霊体験などがテレビ番組で特集されれば、マユツバだろうと疑いつつも見てしまう……。科学万能の時代であるにもかかわらず、われわれ現代人はなぜ科学では説明のつかない未知の世界に好奇心を抱いてしまうのか。そんな謎の解明に迫るのが、不思議現象について心理学の立場からさまざまな検証を試みた本書だ。著者によれば、不思議現象の存在を議論するとき最も危険なのが、「現実に見ないかぎり絶対信じない」という態度だという。不思議現象は、トリックやイカサマによる捏造が多いことも事実だが、小さな光を目の錯覚でUFOと見間違える、極度の疲労による幻覚症状の中で幽霊を見てしまうといった、人間自身の知覚・感覚の曖昧さや不確かさについて、再認識させられるに違いない。人間の不可思議なメカニズムに驚かされる、目からウロコの一冊。
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Posted by ブクログ
「人はなぜ「占い」や「超能力」に魅かれるのか」3
著者 樺旦純
出版 PHP文庫
p88より引用
“また、できるだけたくさんの予言をすることも、
テクニックの一つだ。多く書けば書くほど、
当たる可能性も増すからだ。”
思考心理学者であり評論家である著者による、
超常現象などを信じる人々の心理的側面を記した一冊。
UFOから霊や死後体験まで、
数々の実例をあげて解説されています。
上記の引用は、
予知現象について書かれた項の一文。
これぞまさしく下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるということでしょう、
確率の高そうな出来事を多くの人が言い続ければ、
100年経ったら数え飽きるほどの予言者が生まれていそうです。
自分に都合の良い事ばかりに目を向けず、
色々な方向から物事は見たほうがよさそうです。
p92からは一昔前に流行った、
テレビでの霊能力者による犯罪捜査について書かれています。
番組を無理矢理にでも盛り上げるのが仕事なのでしょうけれど、
その為の材料はもう少し考えて選んだ方が良いように思います。
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