【感想・ネタバレ】古事記のレビュー

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『古事記』(712) は、古代日本に伝えられた様々の興味深い物語の集大成である。その内の一つが、天の石屋戸の話である。天岩戸 (あまのいわと)に隠れた天照大神を導き出すために天宇受売命 (あめのうずめのみこと) が神懸かりしてストリップを演じ、居並ぶ神々がやんやの喝さいをする。文学的香気を感じさせる一節である。

 「天宇受蕒(あめのうずめの)命(みこと)、神懸(かむがか)りして、胸乳(むなち)をかき出(い)で裳(も)緒(ひも)を陰(ほと)に押し垂れき。ここに高天の原動(とよ)みて、八百萬の神共(とも)に咲(わら)ひき」

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2021年05月18日

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日本最古の歴史書。朝廷が国際的な威信をかけて制作した日本書紀とは違い、神話が多くより素朴な古代日本人の感性をうかがい知ることができる。

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2014年04月05日

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古文をきちんと勉強しておけばよかったなあと後悔しきりなくらい面白い。神々からお天ちゃんまで実に人間臭くてドロドロしていてそしてダイナミックでドラマチックな話だった。女装にロリにショタに近親相姦に色々詰まってます。

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2012年05月04日

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古事記を読むなら、原文(音の意味で)がいいと言われ購入した。


意外に読め、意味もそれとなく理解できるので驚き、日本人だなあと感激。また語感の響きに忠実な言葉なんだと実感中です。


私は何かあるたびに関連ページを読むという読み方で一気読みはしていませんが、現代語訳だけではわからない雰囲気があるので、併読にかかせません。


1年ほどいつも身近に置いてます。



古事記は日本人の原点ですね。



しかも今年は編纂1300年の記念すべき年ですから、より身近です。

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2012年04月28日

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神話や昔話においては、一見ストーリーと関係なさそうな言葉も重要な意味をはらむ。しかし、そんな言葉が翻訳や再話で抜けてしまうこともありがちだ。そろそろ原文で読まないと、と感じていたところ、家の電話に本書が立てかけてあるのを発見。奇なりと思って読み始めた。(実際には何年もそこにあったのだと思う。気づかなかったが。)
万葉仮名みたいに「どう読むの、これ!?」という表記を予想していたが、ふつうに漢文。しかも返り点つき。意外に読みやすい。が…あくまで「意外に」。結局訓み下し文で読んでいるへなちょこな私。読みたいとこだけつまみ読み。

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2010年07月30日

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神々が現れる。国之常立神(くにのとこたちのかみ)・豊雲野神(とよくもののかみ)から七代目にイザナギ・イザナミが現れる。▼イザナミ「自分の身体は1か所欠けている」。イザナギ「自分の身体には余っているところがあるので、私のそれであなたの足りない部分をふさぎ、国を生もう」。柱の下でイザナミから声をかけると「良くない」島(第一子、蛭子ひるこ)が生まれた(蛭子は水子を守護する神として祀られている)。イザナギから声をかけると日本列島の島が生まれた。▼イザナミが火之迦具土神(ひのかぐちのかみ)を生んだとき、陰部に大やけどを負い、死んでしまう。イザナギは怒り、火之迦具土神を斬り殺す。※神が死ぬという発想。▼死んだイザナミは黄泉の国へ。イザナギはイザナミを取り戻すため黄泉の国へ行き、イザナミと再会。イザナミ「わたしの顔を絶対に見ないでください」。しかしイザナギは全身ウジが湧いて腐乱死体となったイザナミを見てしまう。イザナミは激怒し、イザナギを追いかける。イザナギは逃げ切り、黄泉の国の入り口を岩で塞ぐ。怒りが収まらないイザナミ「これからわたしは人間を1日1000人殺します」。イザナギ「ならば私は1日に1500の産小屋を建て、新たな命を生み出そう」。▼暗くて穢れた黄泉の国からこの世に逃げ帰ったイザナギ。川の水で死の穢れを清める(*禊みそぎ・手水舎ちょうずやの由来・阿波岐原あわきはら宮崎)。左の目を洗うとアマテラス、右の目を洗うとツキヨミ、鼻を洗うとスサノオが生まれた。▼イザナギはスサノオに海を統治せよと命じるが、スサノオは「死んだ母(イザナミ)に会いたいと」泣いてばかり。イザナギはスサノオを天から追放する。▼弟スサノオの悪行に困り果てた姉アマテラスは岩屋に閉じこもる。すると世界は闇に包まれ、邪神が天変地異を起す。女神アメノウズメが胸を露わにして踊り狂うと、他の神々は大笑い。外の騒ぎを聞いて出てきたアマテラスを、力自慢のアメノタヂカラオが引きずり出す。岩屋の入り口はしめ縄をかけて封印した。▼一方、天から追放され地上にやってきたスサノオ。食の女神・大宜都比売神(おおげつひめのかみ)に食べ物を求めると、大宜都比売神は鼻・口・肛門から御馳走を出す。スサノオは肛門から出たものなど食べれないと怒り、大宜都比売神を斬り殺す。すると、大宜都比売神の亡骸から五種の穀物が生まれた。▼出雲にやって来たスサノオは老夫婦に会う。老夫婦は娘クシナダヒメが八岐大蛇(ヤマタノオロチ)に食われてしまうと嘆く。八岐大蛇は八つの頭と八つの尾、胴体に苔、体からヒノキや杉が生え、腹は血膿のようにただれている。スサノオは八岐大蛇をおびき出し、酒を飲ませ、八岐大蛇の首を斬り落とす。尾から出てきた草薙剣はアマテラスに献上した。▼スサノオは出雲に宮殿を作り、多くの子を生む。その子孫がオオクニヌシ(オオナムジ)。▼オオクニヌシは、ワニに皮を剥がされて痛がる白兎を助け、美人ヤガミヒメに求婚されるが、嫉妬した兄弟に焼き殺される。母親に蘇らせてもらったオオクニヌシは、スサノオの国へ旅立つ。▼スサノオの国へ来たオクニヌシは、スサノオの娘スセリビメと恋に落ちる。スサノオの試練を乗り越え、二人は結ばれる。▼オオクニヌシは、天にいるアマテラスから国を譲るようせまられる。オオクニヌシの息子は、天から派遣された武の神に敗れる。アマテラスの子ニニギは三種の神器を持って、日向ひゅうが(宮崎県)の高千穂峰の山頂に降り立つ。▼ニニギは地上の娘コノハナサクヤヒメと結ばれ、海幸彦(兄)と山幸彦(弟)が生まれる。『古事記 上巻』712

ニニギの孫イワレビコ(神武天皇)は東へ。日向(宮崎)を出発し、海路で筑紫の宇佐(大分)、筑紫の遠賀(福岡)、安芸(広島)、吉備(岡山)へ移動。吉備(岡山)で8年過ごす。そこから海路で、難波(大阪)へ。ナガスネヒコ軍との戦いで兄イツセが負傷。イツセ「我々は日の神の御子。東を向き、日に向かって戦うのはよくない」。そこで南へまわり、熊野の丹敷浦にしきうら(和歌山)から上陸。熊野から大和までは八咫烏(三本足)が道案内。ナガスネヒコを倒して大和を平定し、橿原(奈良)に宮殿を建て、天皇として即位。『古事記 中巻』712

奈良、ヤマト国家連合(ニギハヤヒを祀る物部氏)と合流。合流を拒絶する勢力(ナガスネヒコ)は滅ぼされる。

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※神武天皇。カムヤマトイワレビコ。ニニギノミコトの曾孫。御陵は畝傍山(うねびやまの)東北(うしとらのすみの)陵(ささぎ)。橿原神宮は神武天皇を祀る。

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金持ちの弟と貧しい兄がいた。神(スサノオ・牛頭天王)が宿を求めたとき、弟(巨旦こたん将来)は断った。兄の蘇民将来は宿を貸して粟飯をふるまった。その報いとして、弟の子孫は滅び、兄の子孫は栄えた。『備後国風土記』

継体天皇の時代、蛇の神(夜刀神やとのかみ)が現れ、開墾の邪魔をしたため、男は蛇の神を打ち殺して、山の麓に追い払った。男は麓を神の地と人の地の境界として、蛇の神をまつることで許しを乞うた。『常陸国風土記』茨城県

もし恋に死があるのなら、私は千度でも死を繰り返しましょう(笠郎女)。▼朝の寝乱れた髪にくしを入れることはしません。いとしいあの人の手(腕枕)が触れたものだから(作者不明)。▼紫草の野原で、あなたがわたしに袖を振る。見張りに見られてしまいますよ(額田王・白鳳)。▼うららかに照っている春の日に、ヒバリが空に上がっていく。独りものを思うと心悲しい(大伴家持)。▼生は貪るべく、死は畏るべし。▼大君は神にしませば天雲のいかづちの上にいおりせるかも。柿本人麻呂(白鳳)。大君は神にしませば赤駒のはらばう田居たいを都となしつ。大伴御行みゆき(白鳳)。『万葉集』759

※奈良時代後期。

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2021年08月19日

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読み下しの他、原文掲載。

以前からちょくちょくつまんでいて知っている部分もあったが、活字ベースでの通読は初めてである。今まで手薄だった中つ巻以降については初めて触れる部分(清寧天皇代、二王子発見)もあった。
神社等の由来については古事記以外の飼料にも中る必要があると痛感する。

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2015年09月23日

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物語として楽しむというなら、伊邪那岐命・伊邪那美命、天照大神・須佐之男命等一度は聞いたことありそうな神々が出てくる上巻部分まで、って感じです。
中巻・下巻は物語はほとんどなく、系譜が書いてあるというイメージでいいのかな。

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2012年09月14日

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ネタバレ

日本の神話。非常に多くの神様が出てくる。(名前だけでエピソードのない神様もいる。)国創りや海幸彦・山幸彦の話など、有名なエピソードもあります。よその国の神話や昔話と通じるものもあって興味深い。

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2011年04月13日

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日本人として読んでおかないと…

大らかで、壮大といは言えないかもしれないけど、
魅力的な神々の話。

いくらでも政治的や国文史的に読むことも可能ですが
あえてせずに 楽しみました。

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2009年10月04日

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日本書紀と違って短く読みやすいので興味あったらこちらから。

最近はわかりやすく、現代語訳されたものも多いけど、現代語訳はかなり著者の主観が入るので見比べるためにも持っていた方がよいと思う。

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2009年10月07日

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上中下の三巻構成。上巻はタカミムスビ率いる神々の話。中下巻は天皇たちの話。上巻のアマテラスとその弟スサノオの喧嘩は大迫力。中巻以降になれば、たとえば雄略天皇の好色ぶりや、猪に追いかけられた話などの笑い話もある。
日本語は難しいけれど、明治くらいの文章に馴れている人なら問題ない程度だと思います。

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2009年10月04日

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読書会の課題本。言うまでもなく、日本最古の歴史書の一つ。約5回目の再読になる。純粋に物語として面白い部分はあるし、なんだかんだで本書に登場する神々に由来する神社は多いので、寺社仏閣巡りに興味ある人は一読しておいて損はないと断言できる。ちなみに本書には『現代語訳』は付いていないが、あれこれ言うほど難しい印象はない。

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2023年09月14日

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意外と読みやすい事におどろいた。でも、話がとんでいて、つながりが分からない事が多い!何度も読み返さないと僕にはハードルが高い本だったなあ。

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2013年01月28日

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前半部分に原文、後半に訳が書いているので初めて古事記を読む方にはお勧め出来ません。原文と訳の比較がしにくいです…。

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2009年10月04日

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ご存じ、全文が現代まで伝わるものでは日本最古の歴史書。やっぱり、上代の漢文体で書かれた書物のほうが、かな文学よりもはるかに読みやすいですね。私は別の本で現代語訳を読んでいますが、原文で読むほうがその雰囲気が伝わるというものだと思います。本文の下段にある脚注が簡素であること、40年以上前の版をもとにしているためか、字体や印刷が今のそれと少し違うことなどは、とっつきにくいところかも知れません。しかし岩波文庫らしい雰囲気としてみるならば、それらも味わい深いというものでしょうか。

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2010年01月10日

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こんな半端な注釈じゃあ「ふんふんなるほどー」って知ったかぶりするしかないじゃありませんか。てことで一回別ので読んだ人向け。

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2009年10月04日

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古典を折にふれてひもとくのは良い事だ…シリーズ。
これは読んどかないと…
「日本書紀」は?全5巻だからやめたんだっけ…。

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2009年10月04日

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