あらすじ
アウトドア初心者だった参加者たちが、自然の厳しさの中で自分自身と対峙し、心技体ともに成長していく姿が描かれる。同時に、著者自身も自らの冒険人生を振り返りながら自己との対話を深め、冒険とは何か、挑戦とは何か──といった論考を重ねていく。
臨場感のある描写と硬質な筆致によって読み応えのある冒険紀行になっているとともに、著者がこれまで修得した冒険の知識や技術を惜しげもなく書き記した、画期的な冒険読本ともいえる一冊である。
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Posted by ブクログ
きっかけはTBSの「クレイジージャーニー」で、北極冒険家・荻田泰永さんがたった1人で北極を300km往復する放送を見たことでした。
360度視界が真っ白の世界を、3週間、1人で全ての食料と荷物を積んで旅する姿に、驚きと感動。
さっそく翌日には、荻田さんが開いていらっしゃるという『冒険研究所書店』へ行き、この本に出会いました。
この本は、荻田さんが運動経験やアウトドアスキルがあるわけではない、冒険を希望した若者12人を連れて北極圏を600km踏破した記録です。
経験者と初心者の違い、年齢差、いろいろな違いから出てくる問題や荻田さんが若者たちに成長してほしいという思いから来る感情。
時には荻田さんが若者たちに対する言葉や態度は厳しすぎるのではない!?と思うほどだけれど、この極限の状態で、ほんの少しの心のゆるみや慢心といったものは死に直結するからなのでしょう。、
極限と1人で向き合っている荻田さんだから出てくるいくつもの言葉がとても心に響きました。
「自然の世界で最も危険なのは、海氷でも寒さでも、ホッキョクグマでもない。それは『こうあるはずだ』『こうあってほしい』といった、人間自信の思いこみ、希望的観測、安易な予断、それら自分自身の全てだ。危険は、行為者の外部に存在しているのではなく、全ては内部の問題である。」
「物事には、多様な側面がある。私たちが見ているのは、常に一つの側面に過ぎない。」
「一つのゴールとは、一つの喪失でもある。」
「主体的に自分で観察をする意思を持」つ大切さ、誰かがやってくれるはずという依存心を持たないこと、責任は誰かのせいにしないということ、忘れないようにしたいです。