あらすじ
仕事、家庭、将来のこと……なぜかいつも漠然とした不安が頭から消えない。
この本は、そんなあなたのための「不安の取扱説明書」です。
「健康診断で重い病気が見つかったらどうしよう」
「親が認知症になったら、どう支えていけばいいのだろう」
「老後にお金が足りなくなって、生活費や医療費をまかなえなくなるかもしれない」
「戦争のニュースを見ていると心が痛い。日本もいつか戦争に巻き込まれるんじゃないか」
「子どもが学校でいじめにあったらどうすればいい?」
「異常気象で、安心して住めない国になってしまうかもしれない」
……考え出すと、不安の種は尽きませんよね。
「不安」は誰でも感じるものです。しかしそれが毎日続いていたり、いろいろなことに対して心配が止まらなかったりして、日常生活に支障をきたしているなら、それは「全般不安症」かもしれません。
■全般不安症とは?
全般不安症とは、何か特定のことに限らず、さまざまなことが過剰に不安になってしまう病気です。
推定患者数が120万人と言われながら、その存在はあまり知られていません。
そのため、多くの方が「不安に苦しむ自分がおかしいのかも」と一人で悩みを抱えています。
まわりの人はこう言うかもしれません。
「誰だって不安の1つや2つくらいはあるよ。ちょっと気にしすぎじゃないの?」
それでも明らかに自分ばかり苦しんでいるような気がする。
いろいろなことが不安で疲れやすく、眠れないときもある。
そんなあなたに、手に取っていただきたい1冊です。
■こんなお悩みがある方に
・不安が一時的なもので終わらず、毎日のように続いている
・1つのことに限らず、いろいろなものごとに不安を感じている
・「疲れやすい」「集中できない」「眠れない」「気持ちが落ち着かず、緊張している」などの症状がある
本書は、認知行動療法の第一人者である精神科医が不安との付き合い方、考え方や行動のヒントをお伝えする【不安の取扱説明書】です。
不安が雪だるま式に膨れ上がってしまい、本格的に「全般不安症」を発症する前に
ぜひ本書で不安に振り回されない方法を学びましょう。
■【全般不安症チェックリスト】付き!
心のざわざわをどうにかしたい!そんなあなたに。
ご自身の状況チェックにご活用ください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大きなストレスを受けてから、些細なことで不安を覚えるようになりました。
この本では、心が軽くなるような実践できる対象法が記載されています。
これからの人生において心が軽くなりますように。
Posted by ブクログ
自分の不安を数値化する「不安の方程式」
イギリスの認知行動療法の大家であるポール・サルコフスキス教授が、講演やワークショップで「不安の方程式」というものを紹介しています。
この方程式によると、不安は、分子を「起こった時の被害のひどさ×起こる確率」、分母を「自分が対処できる力+他人が助けてくれる力」とする分数で表されます(上図)。
全般不安症
・6ヶ月にわたり毎日不安が続いている
・いろいろなものごとに不安を感じている
・特定の症状があらわれる
5分でできる認知行動療法「ぼじれん」
私は「3つのよいこと」を少しだけ応用させた、「ポジティブな練習」略して「ぼじれん」という、5分間でできる認知行動療法をおすすめしています。
「ぽじれん」では、次の3つを書き出します。
①できたこと
②嬉しかったこと
③感謝したいこと
例えば、ある人は「ぽじれん」をこのように書きました。
①できたこと・・・「朝、時間通りに出社することができた」
②嬉しかったこと・・・「コンビニのコーヒーがおいしかった」
③感謝したいこと・・・「店員さんが丁寧に対応してくれた」
「時間通りに出社できたなんて、当たり前じゃないの?」
そう思われるかもしれませんが、健康でトラブルにも巻き込まれずに出社できたというのは、立派な「よいこと」です。小さなできたことで、達成感を十分に感じましょう。
このように、書き出すのはどんなにささいなよいことでもOKです。3つのテーマを設定することで、よいことが見つけられないという人も探しやすくなると思います。
不安が強い人は、選択的にネガティブな情報ばかりを気にして、ポジティブなよいことを見逃しがちです。例えば老後にお金が足りなくて、破産してしまうことを恐れる人は、老後破産にまつわる情報ばかり気にしていて、現在の自分が毎日生活できている、というよいことに気づくことができません。
小さなよいことに気づく習慣を持っていれば、こうした情報の偏りをなくすことができ、精神の安定につながるのです。
感情には神経伝達物質との関連性があることが知られ、不安や悲しさのようなネガティブな感情は、セロトニンとの関連が知られる一方で、喜びのようなポジティブな感情は、ドーパミンとの関連が知られています。それでは第3の感情である「思いやりの感情」はどうでしょうか。
私は、思いやりの感情は、愛情ホルモンとも呼ばれるオキシトシンと関係していると考えています。オキシトシンは、パートナー同士でのハグや手を握るような触れあいで増加することが知られています。
動物でも、サルが毛づくろい(グルーミング)をしたり、犬や猫が授乳などをしたりしているときに、思いやりとオキシトシンが作用しているのです。