【感想・ネタバレ】水域(上)のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 漆原先生らしい、良い意味で湿度の高いお話でした。絵から川や森、雨いろんな水の香りがしてきそう。
 みんなそれぞれが切ないのだけれど、特に澄夫と竜巳じいちゃんが。
 もう生きてはいなくて、思いだけが残った澄夫が一人残されるのが可哀想で。最後は成仏?したように描かれてますが、何故突然消えてしまったから本当のところはどうったのか気になってしまいます。
 そして澄夫の事が頭から消えなくて家族の元に戻る事ができなかったじいちゃんの気持ちを思うと切ないです。

 泣く訳ではありませんが、最後まで悲しかったなぁ。それでも引きつけられるお話でした。

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2011年02月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おばあちゃんの回想シーンでの若かりし頃のおじいちゃん(旦那さん)とのやりとりで泣いてしまった。
はっきりとしたプロポーズはないのだけれど、とても大切なものを預けるというところにおじいちゃんの覚悟が感じられた。
一体どれだけのカップルが戦争によって別れることになったのだろう。
結婚していたならまだしも、結婚もしていない人のことを健気に待ち続けられるだろうか。
韓国で男子に義務付けられている兵役の約二年間で多くのカップルが別れるようですが、戦時中の日本はどんな感じだったのでしょうね…。
そもそも恋愛結婚自体が珍しかったのかしら。

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2020年12月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ダムに沈んだ村に住んだ一家の時間軸が微妙に乱れた不思議なノスタルジーのお話。

渇水でダムが干上がったことをきっかけに、爺さん婆さんと、龍神の祠で神隠しにあった長男と、妹、妹の娘が沈んだはずの村で多分に重層的な邂逅を果たす。
神域、村、時代、そういったものにとらわれたり、決別したり、それでも別れ難かったり。忘れ難い思いを静かに書いている印象がある。長男の神隠しと、彼の囚われた時空に紛れ込んでしまう孫娘が中心になるが、長男を捉えたと思しき龍神の直接的な描写はなく、なんとなく焦点の定まらない、霞のかかったような話になっている。
蟲師の頃から、読者の捉え方は読者次第というような、ある種突き放した書き方をする作者だが、それが更に進んだような印象もうける。雰囲気変わってないし、好きな人は好きだと思うが、穏やかすぎてなかなか迫らない、とも思えた。
もののけ姫みたいな感覚、かもしれない。

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2011年04月21日

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