【感想・ネタバレ】グローバル・マインド超一流の思考原理のレビュー

あらすじ

世界での存在感がますます薄くなっている日本。その大きな原因は、人材のひ弱さだ。問題を構造的に分析し、リスクをとって個別解を出す力が日本人には欠けている。マッキンゼー、ウォール街、シリコンバレーを経てSAP、ルイ・ヴィトンなどの日本支社長を務めた著者が語る、世界レベルの思考マインド。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

・新しいことを学ぶ勉強法
「コンテキスト」=物語の背景、大きな流れを理解する。
「ドライバー」=牽引車、SAPのビジネスでは「業務標準化」「全体最適」
「トライアンギュレート」=三角観測する。ある意見に賛成、反対、中立の立場で事象を立体的に捉える。
「トレードオフ」=「トレードオフ」になっているポイントを早く分析する力は重要、日本の教育はトレードオフの概念を重視せず、一つの正解ばかりつめこもうとするので、トレードオフ点を見極めるバランス感覚はおろそかになる。

・問題自体を定義し、リスクを恐れない骨太な人材育成が急務。

・「個別解」の発見こそが教育の真の目的

・日本は八百万の神の国であり、どんなものにも魂が宿っていると考えるので、日本人は心をこめて対応する。結果的にオペレーション・エクセレンスの国となる。

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2012年07月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

◎勉強法
コンテキスト -物事の背景
ドライバー -物事の流れを根本的に支えたり変えている力
トライアンギュレート -三角推量で事象を立体的に捉える
トレードオフ -誰が見ても優位な選択肢が存在するときは、意思決定者は不要。


◎名古屋化する日本
近年世界のGDPに占める日本の割合は、10%。国内では名古屋に値する。
名古屋は大きすぎも小さすぎもなく、「こじんまりまとまった市場」と見られ、中にいる人たちにとっては居心地のよい市場だが、東京・大阪間の出張では素通りされてしまう。

世界の中の日本の位置づけに似ており、面白くない市場に成り下がっている。


◎日本人の持つガバナンス変化へのアレルギー
自民党というガバナンスの中での戦いの結果、総理総裁は選出されるプロセスが戦後の大半を占めていた。ガバナンスを変えることなく行った変革は、人選が変わると簡単にゆり戻しも起こる。

アメリカを見ると、オバマ対マケインの戦いでは、政策的には昔の候補者ほどの違いはなく、民主党か共和党のガバナンス選択でもあった。アメリカ国民にとっては、政権担当能力自体は問題にならない。

ところが、日本では「政権担当能力がない、責任政党ではない」との批判を行う。
政権担当能力はなるが、、政策の違う現実的な選択肢を与えられるのが、本当の変革を生む仕組みであろう。

親会社は独立したままなのに、子会社レベルで大きな事業統合を行っている場合が多い。すぐに統合せず、その下で昔の会社が昔どおりの名前で商売をやっている携帯は日本独特。


◎この日本人のガバナンス変化へのアレルギーは私生活にも現れる。日本の離婚率は長年先進国の中では低かった。結婚というフレームワークをできるだけいじらずに、解決しようとするからだと思う。


◎下位企業は価格を下げてビジネスを確保しようとする。それよりも、回帰行は大手に吸収されて、規模のある企業の下で強みを活かすべき。ガバナンス自体を死守するために問題を先送りにし体力を消耗するのは、不良債権処理のスピードを見誤ったおかげで、結局市場から退出したり、吸収合併された銀行の末路を見れば分かる。


◎日本人の確認作業のしつこさは世界でも異様。これは日本人の深層心理に「間違いたくない」という、マイルドな強迫観念があるからではないか。


◎英語力の弱さは今後致命的になる

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2011年02月20日

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