あらすじ
YMO時代の裏話、趣味の釣り、酒席でのエピソード、少年時代の思い出、愛犬と過ごす日々……。自虐的で洒脱なユーモアから溢れ出る、世界的音楽家のパーソナリティとライフスタイル。
■名エッセイ『犬の生活』『ヒトデの休日』の2冊を集成し、待望の文庫化!
YMO結成から数々のソロ・ワークスへと至る輝かしいキャリア、レコーディングの裏話、趣味の釣り、酒席でのエピソード、幼少時の思い出、そして自身の運命が動いた軽井沢の一日……。自虐的なユーモアに包まれながら浮かび上がる高橋幸宏のパーソナリティとライフスタイル。音楽・映画・ファッションなど、ジャンルを越えて多くの人に愛された高橋幸宏の世界。
■世界的音楽家・高橋幸宏
1952年、東京都に生まれた高橋幸宏は、学生時代に参加したサディスティック・ミカ・バンド解散後、サディスティックを経て、1978年に細野晴臣、坂本龍一とともにイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成。正確で多彩なドラムに加え、ボーカルとしても特異な存在感を放ち、代表曲「ライディーン」の作曲などを手掛けた。
YMOは国内外の音楽やアート/カルチャーに圧倒的な存在感を残しつつ、83年に「散開」。
ソロとしては78年の『Saravah!』から2013年の『LIFE ANEW』まで21枚のオリジナル・アルバムを発表し、併行して鈴木慶一とのTHE BEATNIKSや、pupa、METAFIVEなどでも精力的に活動。また、ファッション・デザイナーとしても長いキャリアを持っている。2004年、細野晴臣とのSKETCH SHOWに坂本龍一が加わる形になり、以降はYMOの3人がステージに揃うことも。2023年1月11日、没。
■解説は盟友・細野晴臣
YMOやSKETCH SHOWで活動を共にした細野晴臣が、本書のために文章によるインタビューに答えています。最も近くで活動した細野ならではの知られざるエピソードや愛情に溢れたまなざしは、翻って高橋幸宏の魅力を豊かに伝えてくれます。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
幸宏さんの繊細さ、ノンポリ、神経症?本当にめんどくさい人であることを改めて感じたけど、私にとって素敵な人であることは変わらない。
失礼だけど,本書に関しては「読まなくても良かった」かも、「長年の推し」としては読んで良かった。
「僕の私的音楽史」でのキレの良さ,ワクワク感を本書ではあまり感じなかったのは残念だった。同じ人が書いたとは思えない気がしてしまった。椎名誠さんの影響を受けた時期なのかなぁ。確かに、椎名誠さんのの手がかなり入っている?と勘繰られても仕方ないような気がした。
Posted by ブクログ
本書は、80年代から90年代初頭の高橋幸宏氏の日常や音楽活動を生き生きと描いたエッセイ集だ。経済的に活気のあった当時の日本を背景に、飛行機嫌いの著者がパリやロンドンでのレコーディングに挑む姿が印象的である。
ヨージヤマモト、大林宣彦監督、椎名誠といった著名人との交流の様子は、当時の文化シーンを垣間見せる。犬好きで釣り好きな著者の素顔も随所に描かれ、ミュージシャンとしての一面だけでなく、人間味溢れる姿が浮かび上がる。
YMOファンにとって特に興味深いのは、軽井沢での細野晴臣との出会いが綴られている点だ。数十年の時を経た今、これらのエピソードはますます貴重な価値を持つ。高橋幸宏の繊細な感性と独特の視点で綴られた本書は、当時の空気感を色濃く伝える貴重な一冊となっている。