あらすじ
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表題作「金銀甘茶」のほか、「矢車草の青」「牛馬童子」など9編を収録。時間的、空間的束縛を持たないファンタジーは現実の世界をよりリアルに映し出す。2つの世界を自在に行き来する翼に乗って、「愛」や「家族の絆」など普遍的なテーマをしっとりと描いている短編集。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
現実とファンタジーを織り交ぜながら展開する、寓話のような9編。
あらすじにも書いてありますが、各作品のファンタジー度はかなりまちまちです。しかし、どの作品も少し前に感じる時代設定と自然豊かな描写、人の心の多様な在り様が描かれています。印象的な作品を簡単に。
『瑠璃の鑿(のみ)』・・・両手がない状態で生まれたチグサを支える家族の話。自分の心からの願望や天職すらも投げ打って守りたい人がいる。
『金銀甘茶』・・・男女の仲を結ぶ金と銀の羽衣を織り続ける姉妹。記憶を一年しか留めない彼女たちの前に表れた運命の人。
『天空の湖』・・・その村では幼い女の子がふと居なくなる。かつて娘を失った父と3人の男の子でその謎を辿る。15歳で行われる“天女変化”の儀式とは?
『牛馬童子』・・・掟を破った両親から一定の確率で生まれる日陰子。男でも女でもない体つきで生を受け、“陰”で生きることを運命られた彼らが見つける幸せのかたち。