あらすじ
ホラー映画評論家・庄内良輔(しょうないりょうすけ)の周囲で、映画関係者が次々と惨殺されていく! しかも『悪魔のいけにえ』『スキャナーズ』など、彼がベスト10に挙げた映画の殺人シーンと同じ殺され方で。動機は山ほどあってアリバイは無い――。庄内は有力容疑者となってしまうが、謎の殺人鬼は、彼自身の背後にも迫っていた。映画界の裏側をブッタ斬る、伝説の傑作がついに文庫化!
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Posted by ブクログ
これって……ユーモア小説なのか。ちょっとびっくり。でも読んでみると、たしかにそうでした。スプラッタだけれど軽快です。というよりむしろ、スプラッタ映画の軽快さを前面に押し出している印象。
これもまたホラー・バッシングに対する反発なんですかね。犯人の姿は、「ほら、こんな風になっちゃうからホラー映画を観るのは悪いんだよ」という実例みたいで。だけどそんなはずあるかいって。たしかにこの作中では犯人のみならず、なのでちょっとアレなんですけどね(苦笑)。
数々の有名ホラー映画が題材になっているので、知っていると嬉しいです。知らないのはチェックしたくなります。ああさらにドツボ……。
Posted by ブクログ
初の友成純一、もっと彼の著作を読みたくなった。
仲が悪いとされる実在の同業者 (映画評論家) をモデルにした登場人物を瀕死に陥らせるとか、どうしてそんな事するのか解らないけど、もっとやれ
という意味で面白い
という意味で狂ってる
友成純一自身をモデルにしてるとしか思えないスプラッター映画評論家の周囲で血みどろ連続殺人事件が起こるサスペンス。
サスペンスだけど、ブラック・ユーモアの方が効いている。
自虐としか思えない主人公や映画ファンの内面描写が笑える。
またスプラッター・ホラー映画の有名な / マニアな殺人シーンの再現が単純に楽しい。
新宿ゴールデン街の狭い路地を舞台にした チェーンソー VS 巨大チェーンソー のいかれた殺し合いは2000年頃の 三池崇史 映画かと思った。
虚実ともにマニアックな題材なので、かなりのマニア向け。
余談ですが、瀕死にされた映画評論家のモデルは 塩田時敏 だそうです。
塩田 とか 友成 とか 東京ファンタ とかのキーワードにピンと来ないとあんまり楽しめない可能性があり、普通の小説だと思われちゃいそうです。
が、かなり無茶というか意欲的な内容だと思うよ。
キネ旬 も必要かな? キネ旬 読まないから解らないや。