【感想・ネタバレ】校内盗撮(インターナショナル新書)のレビュー

あらすじ

今、学校で急増する盗撮。日々、事件がニュースになっているが、スマホやSNSが当たり前になったこの時代、教員が児童・生徒をターゲットにするだけでなく、子ども同士の事例も相次ぐ。さらに、日進月歩の生成AIを悪用した性的ディープフェイクもはびこり、事態はますます複雑化・深刻化している。「校内盗撮」という性暴力が発生する原因と、子どもを被害者にも加害者にもさせないための対策・予防法を、3500人以上の性犯罪者の治療プログラムに携わってきた著者が解説。

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Posted by ブクログ

大人の包括的性教育は必要だと思ったが、ジェネレーションギャップを埋めてその必要性を説くのは難しいとも思った。性教育の本質は、子どもを不幸にしないためのものではなく、幸せにするもの。自分のからだは自分のもの。自己決定権についてもう一度考えてみようと思った。

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2026年09月06日

Posted by ブクログ

■一般的に依存症が進行するプロセスには3つの共通点がある。
①報酬の即時性
 行為の直後、快感や達成感がすぐに得られる。
②アクセスのしやすさ
 スマホという身近な道具で、いつでもどこでも実行できてしまう
③セルフエスティーム(自己効力感)の肯定的変化
 「自分でもやれた」「支配できた」「コントロールできている」という感覚により、一時的に自己効力感が変化する。
■人が特定の物質や行動にのめり込むメカニズムを理解する上でカギとなるのが、自己治療仮説に基づく、「正の強化」と「負の強化」という概念。
 快楽、達成感、多幸感、優越感などを得るために、特定の物質や行為を繰り返し求めることを、「正の強化」という。多くの依存症において、最初の入口となるのがこの「正の強化」
 一方、「負の強化」は苦痛の緩和。適切なストレス対処法を持ち合わせていない人の場合、アルコールや薬物といった苦痛を一時的にせよすぐに和らげてくれるものを使い続けてしまうことは、依存症当事者でない方にも想像がつくもの。自らの「生きづらさ」という苦痛の緩和のために、アルコールや違法薬物などの精神作用物質を使用し、大脳辺縁系を麻痺させ続ける。依存症の本質は快楽の追求ではなく「苦痛の緩和」にある。
■性加害少年たちが静的な情報に初めて触れたときの平均年齢は「6.5歳」である。
■「いい子」に育てると製菓会社になる?
 かつての非行少年は家庭環境に恵まれず、非行を繰り返すといった固定観念があったが、盗撮などの性加害を繰り返す「性非行少年」たちは学校生活にうまく適応している、いわゆる「いい子」が大半を占めている。
 性加害の問題で受信した286名の少年のうち、76%は不登校の経験がなく、87%には万引きなどの非行歴がない。更に身体的虐待やネグレクトといった明らかな機能不全を抱える家庭で育ったケースは3割ほど。つまり7割近くの少年はごく標準的な家庭環境で育っていた。ASD、ADHDを発症しているケースは全体の約4割を占めているものの、約半数はこれといった特性は見られない。
■性加害が起きる3つの条件
①加害したいと思っている人がいる
②ターゲットとなる被害者がその場にいる
③周囲から見つからずに加害できる環境が整っている
■盗撮犯の3人に1人が再犯
 盗撮は非常に常習化しやすく再犯率の高い性犯罪。「犯罪白書」では盗撮で検挙された人の打ち36.4%、およそ3人に1人が5年以内に何らかの罪を再び犯している。ここで注視すべきは再犯の内容であり、「性犯罪再犯」が27.3%。盗撮そのものが目的化し、常習化している。同様の稽古いうは痴漢でもうかがえる。
■依存症の世界で古くから語り継がれている哲学が「強くなるより、賢くなれ」という言葉。「賢さ」とは単に知識を詰め込むことではなく、「自分の弱さを正しく知ること」を意味する。自分の足りない部分、脆い部分を、まずは自分自身が深く理解するイメージである。認知行動療法のリラプスプリベンションモデル(再犯防止モデル)で言うと、この「弱さ」は再発のリスクやトリガーに当たる。この「弱さ=自分のトリガー」を正しく知ることが適切なリスク回避行動につながる。
■性加害者の再犯リスクは、何年経ってもゼロにはならない。過去には問題なく日常生活を送っていた人が、21年目に再犯してしまったケースもある。
■子供は脳の報酬系(快楽を感じる脳内回路)が敏感な一方で、理性を司る前頭前野などの制御系は未発達な状態である。そのため、一度成人向けのアダルトコンテンツという強い刺激を受けると、脳のブレーキが効かなくなり、延々と視聴し続けてしまう危険性がある。こうした状態は「ポルノ脳」と呼ばれ近年多くの研究者が警鐘を鳴らしている。

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2026年08月29日

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