【感想・ネタバレ】ぼくらが夕闇を埋めた場所のレビュー

あらすじ

この町で過ごす最後の日、ぼくはクラスメイトの星野さんに〈水なし沼〉へ呼び出された。「穴を掘ってほしいの」彼女はそう言うけれど、どうして穴で、なんでぼくなのか。「わたしが東くんを今日ここに呼び出した理由」をめぐり、ぼくと星野さんの“ゲーム”が始まる。(「ぼくらが夕闇を埋めた場所」) 出会いと別れの切なさ、そして鮮やかな謎解きが交錯する青春ミステリ連作集。第79回日本推理作家協会賞短編部門受賞した表題作、本格ミステリ作家クラブ編『本格王2026』選出の「カフェオレ色の恋をした」を含む全四編を収録。

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Posted by ブクログ

〈調べれば調べるほど、確かめれば確かめるほど、自分の中の思い込みがどんどん強くなって、そこから抜け出せなくなっていく〉
「ゲームをしない?」転校する前日、教室で別れの挨拶を終えた〈ぼく〉は同じ図書委員だった星野さんから、〈水なし沼〉と呼ばれている潰れた釣り堀の跡地に呼び出された。彼女から提案されたゲームのルールは中身の分からないブルーシートが埋まる大きさの穴を掘る間に、彼女が〈ぼく〉を今日ここに呼び出した理由を当てる、という不気味なものだった。
 どんな小説を読みたくて小説を読んでいるのか、なんて簡単に答えられるものではありませんが、表題作を読んだ時、私はこういう短編が読みたくて小説を読んでいるのかもしれない、ずっとこの世界が築いた切ない余韻に浸っていた、とそんな気持ちになりました。たぶん思い込みにきつく縛られた景色が紐解かれて思いがけない世界が広がっていく、そういう世界が好きだからなんだと思います。独立した短編として読んでも傑作、連作集として読んでも傑作、の二度美味しい一冊でした。

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2026年09月21日

Posted by ブクログ

気軽に読み始めたら、すごい作品だった。
読み進めるたびに何度も何度もひっくり返される。何が真実なのかわからなくなってくるくらい。面白いくらい著者の手のひらの上で転がされた。

伏線も見事。よく短編でこんなに綺麗に回収できるものだと思う。

短編同士の繋がりが見え始めると、もう完敗。
青春の甘酸っぱい話かと思っていたら、なんとも重みのあるストーリーで、さらりと読めるのに心に余韻の残る作品だった。

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2026年09月20日

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