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Posted by ブクログ
〈調べれば調べるほど、確かめれば確かめるほど、自分の中の思い込みがどんどん強くなって、そこから抜け出せなくなっていく〉
「ゲームをしない?」転校する前日、教室で別れの挨拶を終えた〈ぼく〉は同じ図書委員だった星野さんから、〈水なし沼〉と呼ばれている潰れた釣り堀の跡地に呼び出された。彼女から提案されたゲームのルールは中身の分からないブルーシートが埋まる大きさの穴を掘る間に、彼女が〈ぼく〉を今日ここに呼び出した理由を当てる、という不気味なものだった。
どんな小説を読みたくて小説を読んでいるのか、なんて簡単に答えられるものではありませんが、表題作を読んだ時、私はこういう短編が読みたくて小説を読んでいるのかもしれない、ずっとこの世界が築いた切ない余韻に浸っていた、とそんな気持ちになりました。たぶん思い込みにきつく縛られた景色が紐解かれて思いがけない世界が広がっていく、そういう世界が好きだからなんだと思います。独立した短編として読んでも傑作、連作集として読んでも傑作、の二度美味しい一冊でした。
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