【感想・ネタバレ】異次元に突入した世界経済 「闇の支配者」の歴史的敗北と戦後ドル覇権体制の完全崩壊のレビュー

あらすじ

いまだ混迷のアメリカとイラン、止まらないインフレとエネルギー危機、
エプスタイン文書を結ぶ「点と線」

トランプ「敗北」で幕が開いた「新世界秩序」のシナリオとは?
……日本が生き残る「たったひとつの術(すべ)」とは?

世界はいま、大きな転換期を迎えている。
歴史を振り返れば、国際秩序が大きく姿を変える局面は幾度となく訪れてきた。
そのたびに世界の覇権は移り変わり、経済のしくみも、人々の価値観も、
国際社会のルールも大きく書き換えられてきた。

第2次世界大戦後、およそ80年にわたって世界を支えてきたのは、
アメリカを中心とする国際秩序だった。
しかし、その枠組みは、かつてないほど大きく揺らいでいる。

本書は、その大きな流れを「異次元に突入した世界経済」というテーマのもと、
「闇の支配者」の歴史的敗北と、戦後ドル覇権体制の完全崩壊という視点から
読み解こうと試みたものである。(「はじめに」より)

これが、われわれの生殺与奪を握る世界経済の「リアルな姿」だ!

●中国・習近平政権へのクーデター未遂
●迫る「AIバブル崩壊」の足音
●エプスタイン文書300万点公開の衝撃
●崩壊に向かうドル基軸の金融システム
●壊滅寸前に追い込まれたイスラエル
●トランプ政権に従わなくなったアメリカ軍
●ロックフェラー一族を支える中東の資金と石油
●ドルは「二つの陣営」に分かれている
●世界中から村八分にされるトランプ政権
●不法移民と「捏造された白人至上主義」
●国際秩序の転換点で、日本はどこに向かうべきか

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Posted by ブクログ

かれこれ30年以上追い続けている著者の一人、ベンジャミン氏によって書かれた最新作(2026.9現在)です。私の見ているニュースでは言われることは無いようですが、イランとの戦争においてアメリカはもう負けているようですね。

それも今まで負けた戦争と比較してもかなり損害が大きいようです、米国自慢の空母が5隻も使用不能になっている事実には驚きました、トランプ大統領が急に和平を言い出したのもこのせいなのでしょうか。冷戦が終わって米国1極と思っていましたが、今後は戦国時代のような様相になっていくのでしょうか、今後の世界情勢には目が離せません。

以下は気になったポイントです。

・世界では一見すると 無関係に見える出来事が次々に起きている、 しかしそれら 一つ一つを独立したニュースとして 眺めているだけでは 本当の意味で 世界の変化を理解することは難しい。 政治・ 金融・ 安全保障・ 資源・ 食料・情報・テクノロジー、 それらが複雑に結びついて1つの大きな流れを形成しているからである(p3)

・本書全体を通じて 共通するテーマは「 革命と変化」である(p6)

・ アメリカ政府は2025年11月になんとか2026年1月末までのつなぎ 予算を手に入れたが相変わらず 資金繰りに窮している 、世界の国々はもう アメリカの国債を買っていないし 利払いや貿易上の支払いについても、 ゴールド・ 銀・石油などの現物でしか認めていない。 そのため トランプは死に物狂いで ゴールドや資源を手に入れようとしている (p25)

・アメリカ 石油 大手企業の CEO らもトランプと会談した時「 ベネズエラの石油開発に興味はない」と協力を断っている、最大の理由は 市場がすでに 飽和状態にあるからである、 ベネズエラで石油を大量生産しても石油の価格が下がるだけだから 開発する 意味がないと説明した(p27)

・アメリカの 戦争 制限法は大統領が 議会の正式な 宣戦布告なしに 軍事行動を起こした場合、 議会に 48時間以内に報告し 原則 60日以内に 議会の承認を得るか 部隊を撤退させることを求めた法律である。 これはどの沼化した ベトナム戦争を教訓として 1973年に制定された国内法であるが、 イランへの軍事作戦については 2026年5月1日がその撤退 期限であった。トランプはイランと対戦したので 議会の承認は不要等の内容を記した署名をアメリカ 議会に送付した(p43)

・ 従来の アメリカの同盟国の大半がトランプ 政権を支持ていないことも 露呈した、模範的な同盟国としては「イスラエル・ 韓国・ ポーランド・ フィンランド・ バルト三国」を上げているが、 裏を返せば それ以外の同盟国「 イギリス・ カナダ・ 日本・ ドイツ・ フランス・ ハンガリー など」 はアメリカを見捨てたと認識している(p46)

・ ホルムズ海峡封鎖の影響でアメリカ国内の肥料が100%近くも 値上がりしている、というのも 世界の 窒素肥料 取引量の約1/3が、通常は ホルムズ海峡を経由して運ばれている、 さらに窒素肥料の製造にはホルムズ海峡を経由して輸出される天然ガスが使われている、アメリカの農家は 干魃と、 必要な肥料が買えないという2つの悲劇に直面している(p47)

・建前上は「中国がヨーロッパ などの国々に石油を輸出している」ことになっているが、実際は中東から タンカーで直接 ヨーロッパに石油が運ばれ、 決済だけが中国の銀行で行われている(p55)

・ AI の 巨額投資については以前から多くの専門家が「それに見合う 商業的収益は見込めない」とその妥当性を規定しているが、 それでも投資を拡大している真の狙いは、 AI を使って一般市民の安全監視下を実現し 社会の中央管理を強化することにある(p59)

・ 2026年 2月5日、 迷路 核兵器 軍縮条約「 新START」 が期限切れを迎え 執行している(p77)

・2026年2月の時点で 世界各国の中央銀行のゴールドの保有額が、数十年ぶりに「アメリカ国債の保有額」を超えた、 各国の中央銀行が合計で約5兆ドル分のゴールドを保有してるのに対し、 アメリカ国債は3.9兆ドルである(p82)

・トランプが当初から関税の負担は 貿易相手国 が 負うと主張してきたが、2026年2月12日に アメリカのニューヨーク連邦準備銀行が公表したレポートでは「トランプ 政権が 関税率を大幅に引き上げてから最初の8ヶ月間において、その関税負担の94%をアメリカ企業と国民が被った」と報告されている(p82)

・アメリカとイスラエル以外の国々は今も普通に中東から石油を輸入している、アメリカだけが中東の石油を購入できない。 カナダ政府もアメリカではなく、 ヨーロ ヨーロッパやアジアへのエネルギーの輸出を拡大し始めている。 その影響で アメリカの戦略 石油 備蓄は底をつく。(p98)

・ 最近 アメリカの 従来の同盟国( カナダ、 ドイツ、 日本、 イギリスなど) がロックフェラー一族が関係する軍事企業からの武器の購入をボイコットし始めた、 ロックフェラー一族が権力の柱として 長らく 掌握していた「 石油利権」「 軍需 利権」が大きく揺らいでいる、 さらには 3つ目の柱である「 製薬利権」も空中分解している(p99)

・欧米ではハプスブルクの流れを汲む 王族たちが 欧米の主導権を取り戻そうとしている、 それはスペイン 王族と軍事同盟 (CEDC)という形で事実上の復活を遂げた「オーストリア= ハンガリー帝国(チェコ、スロバキア、 ハンガリー、 オーストリア、 スロベニア、 クロアチア)」の動きを見れば 明らかである(p105)

・これまでアメリカを資金面で支えてきた UAE やサウジアラビアがアメリカから離れてイランとの歩み寄りを始めている、アメリカにはもう中東の国々に安全保障を提供する力も金もないからである(p118)

・アメリカとイスラエルがイランとの戦争で敗北した原因として、圧倒的に有利と目されていた 空軍戦でイラン 上空の制空権を掌握 できなかったことがある。 特に イスラエルの早期警戒管制機がイランに撃墜されたのは致命的であった、 イスラエルはそれを3機しか保有していない、 イスラエルはまた 撃墜される可能性が高かったため 残りの2機も出動させることができなかった。 イスラエル空軍は空中戦で戦う術を失ってしまっていた、 またアメリカ海軍のミサイル駆逐艦「 カーニー」がイランから23分間にわたって ドローンとミサイルの集中攻撃を受けて沈没したという情報もある、 これを受けて アメリカ海軍の全ての船がイラン 周辺から撤退した、海軍だけでなく アメリカ軍 全体がトランプ 政権の命令に従っていないようである(p119)

・アメリカとイスラエルは双方ともに 建国史上最大の敗北をくらっている、イランのミサイル攻撃でアメリカの空軍と海軍の戦闘能力が破壊され イラン 上空の制空権を掌握 できなかったことが最大の失敗であった。アメリカの自慢の航空母艦は今や 時代遅れの遺物である、 アメリカの空母 5隻( トルーマン、 アイゼンハワー、ニミッツ、リンカーン、フォード)が、親イラン武装組織のフーシ派やイランからの攻撃を受けて 中東から撤退している、 戦闘能力は完全に失われたとされる、 そのうち 4 席はミサイルとドローンで破壊された、最後の一隻のフォードは 乗組員たちの反乱が原因であったと言われている(p121)

・アメリカは 2026年4月に10項目からなる提案に合意した、 アメリカがイラン側の条件を飲んだのはアメリカ軍が建国史上最大の敗北を喫したからである。 アメリカの空軍と海軍がイランのミサイル攻撃を受け 大打撃を受けその多くが 戦線を離脱した、その状況を受け トランプ 政権が イラン 上陸作戦を命じたがアメリカ軍はその命令に従わなかった(p128)

・アメリカのヴァンス 副大統領は中東から全てのアメリカ軍 部隊を撤退させ 、に制裁を解除すると約束した。アメリカが凍結した 1200億ドル分の資金も返還しさらには 賠償金200億ドルを支払うとイラン 側に提案した、ただし イラン 側は不当に奪われた資産と賠償金を合わせて「11兆ドル」の支払いを求めている(p136)

・トランプ大統領は世界の石油備蓄がコカス寸前であることを認めた、 こうした事態を受け アメリカにイランとの戦争終結とホルムズ海峡 再開に向けた枠組み合意の条件を受け 入れるよう 圧力をかけた 、G 7サミットでトランプはイランとの合意がなければ 石油備蓄 が約4週間で枯渇し世界は大混乱に陥ってたと警告した (p139)

・ ロックフェラーが支配するメディアは「2026年7月の時点で5800万バレル 以上のイラン産原油などを海上輸送中 だが その90%以上は行き先が分かっていない」と報じている、これは取引に関する情報が OPEC のようなロックフェラー 支配下の組織に報告されなかったことを意味する、 米ドルを使わずにこのイラン産 原油を購入しているのは、 ヨーロッパ・ 日本、 その他 かつて ロックフェラーに追従していた国々である(p175)

・トランプはグリーンランドを侵略するように命令を出し 、それを受けて複数の NATO 加盟国( ドイツ、 フランス、 スウェーデン、 ノルウェー、 フィンランド、 オランダ、 イギリス)がアメリカとの戦闘に備えて軍の部隊を現地に派遣した。 この一件でアメリカは西側 同盟国からの支持を完全に失った。 結局 アメリカ軍もトランプの命令に従わなかった(p201)

・2026年1月のダボス会議では、 カナダや ヨーロッパの国々がトランプとの首脳会談を 軒並み 断った、 これもアメリカとハザールマフィアが世界から完全に孤立していることの表である(p204)

・ トルコは中東で最大、 NATO同盟の中でもアメリカに次ぐ 軍事力を誇る 軍事大国である、 、アメリカ 不在の今 戦争になれば イスラエルは絶対トルコに勝てない(p239)

・日本はこれまでの対米依存を見直し 自らの国家 戦力を再構築する必要がある、国際社会では 中国・ ロシア・ イラン などを中心に 新たな経済、安全保障の枠組みを構築する動きが進んでいる(p248)

・もはや日本は、どの国についていくか を考えるだけでは不十分である、 現在は、アメリカ・ 中国・ ロシア・ ヨーロッパ・ 中東・ 新興国がそれぞれ独自の利害で動く時代であるので、一刻 だけに依存する外交はリスクを伴う。第二次世界大戦の時 日本を 名手としてアジア諸国が結合して欧米の植民地支配から解放と共存共栄を目指した「大東亜共栄圏構想」のような日本が世界を主導する立場になることも真剣に考えた方がいい(p253)

2026年9月7日読破
2026年9月9日作成

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2026年09月09日

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