あらすじ
心身を壊し勤めていた会社を辞めた青年・千秋は、祖父がかつて谷中で営んでいた中華料理屋「春夏冬軒」跡を間借りし移り住んだものの、生きる気力が湧かず、食べ物を義務的に口に押し込むだけの日々が続いていた。ある雨の夜、傷だらけの怪しい男・小虎が現れ、料理をするかわりに泊めて欲しいと頼み込んでくる。彼が作る炒飯は、千秋が幼い頃に「春夏冬軒」で食べた思い出の味そのものだった。「おいしい」という感情を取り戻した千秋は、小虎を雇い入れ、ふたりでかつての「春夏冬軒」のような町中華を始めるべく奮闘するが!? 居場所探しも生きる意味も、まずはお腹いっぱいになってから。巨大食品会社の子息×野良中華料理人青年が東京下町で繰り広げる、おいしくてちょっとほろ苦い口福人情譚。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
とにかくお腹が空いて横浜に行きたくなった。舞台は谷中だけれども。
装丁につられて読んでみたけど文章からも美味しさが伝わってきた。
過去に囚われてきた千秋は何をやるにも悲観的だったけど、対照的な楽観主義の小虎が救ってくれたね。小虎の作る中華料理が美味しそうなこと…個人的に生煎饅頭がとても食べたくなった。
来店するお客さんとの関わりの話かと予想していたけど、開店前までの家族のことやおじいさんとの思い出、小虎の過去など人物のバックボーンを丁寧に描いていたので今度は開店後の彼らが見たいなと思った。
昔仕事の関係で中国語を学んでいたので時々出てくる言葉の意味が添え文なくわかってちょっと嬉しかった。
山査子飴はよく中国時代劇で登場するかた串のまま食べてみたい。
Posted by ブクログ
生きづらさを感じていた主人公が、人との出会いで再生し成長していく。
そして子供の頃からのオアシスだった町中華のお店を開くことを目標にして、新たに人生を切り開こうとする。
その物語の中には、いろんな人間模様が繰り広げられ、人々には歴史があり、奥深くて考えさせられるところも多々あった。
出てくる中華料理が本当に美味しそうで、読んでてとにかくお腹が空いた。
主人公と相方の2人のお店がうまくいくといいな。
Posted by ブクログ
途中、千秋の気持ちに同調して苦しくなることもありましたが、全体的に読んでいて早く読み進めたい!と思いながら読んでいました。中華料理名がたくさん出てきて、料理を調べて食べてみたいな。とも思いました。