【感想・ネタバレ】山海経の妖怪たち 古代中国の奇獣図鑑のレビュー

あらすじ

古代中国の地理誌『山海経(せんがいきょう)』。
古代の人々が暮らす社会の周縁・世界の辺境に住まう神・獣・人が載る図鑑のような本ですが、荒唐無稽としか言いようのない生態と描写は、二千年近くにわたって読む者を魅了してきました。
日本では、江戸時代の妖怪絵師である、鳥山石燕にも大きな影響を与えています。
著者は中国古代史を専門とし、『山海経』も研究している森和(もりまさし)氏。
晋代の郭璞(かくはく、276~324)による『山海経図讃』の原文・現代語訳、『山海経』の図300点以上、そして著者による解説を収録した、書き下ろしの文庫です。

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Posted by ブクログ

中国晋代の学者・郭璞が著した讃文集『山海経図讃』の日本語訳。古代中国の地理書『山海経』に登場する事物を詠んだ讃文全266首を図版・解説と合わせて収録、『山海経』の鬼神・妖怪たちを図鑑形式で紹介する。
本書は、『山海経』を題材にした郭璞の讃文集『山海経図讃』の日本語全訳である(底本は厳可均『全上古三代秦漢三国六朝文』(中華書局, 1958年)所収のものを使用)。中国古代の地誌であり、数多くの神や妖怪・動植物について記述する『山海経』。晋代の学者郭璞はこの著について注を施したことで知られるが、同時に『山海経』中の諸事物をテーマに四言六句の讃文を詠み上げてもいる。本書はそうした266首にも及ぶ讃文の原文と日本語訳を収録すると共に、解説や後代『山海経』の記述を元に描かれた図像を付して一種の図鑑形式としたものである(なので『山海経』そのものの訳書ではないことには注意が必要)。
さて本書の特色は何といっても『山海経』中の怪力乱神・動植物を個別に図版と解説付きで知ることができるという点であろう。『山海経』の訳書としては平凡社から刊行されているもの(高馬三良訳『山海経 中国古代の神話世界』1994年)がよく知られているが、各事物や山系・地形の列挙という読み物としては読みにくい形式である都合上いきなり通しで読むのは結構難しい所がある。また『山海経』の解説書についても管見の限りでは個々の事物を列挙して紹介するものは少なく、『山海経』中の妖怪について知ろうと思う初学者向けの本は中々限られているという現状があった。しかしながら本書は(讃文で取り上げられているものに限るという制限はあるものの)基本的に見開き1ページでそれぞれの事物の紹介および解説を行い、また豊富な図像も収録しているので、『山海経』の世界に初めて触れるにあたって格好の一冊となっている。特に嬉しいのが解説で、『山海経』本文の訳を入れるのみならず他文献での記述についても射程に収めている。これは先に紹介した平凡社版『山海経』では最小限に留まっていたものなので、平凡社版を補完してくれるという点でも大きな売りである。コンパクトかつ手軽に読める文庫形式という形態も相まって、まさに痒い所に手が届くような一冊であると言えよう。

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2026年06月07日

Posted by ブクログ

ページをめくるたびに摩訶不思議な妖怪たちが次々と現れる。かつて異国の民や動植物たちは存在そのものが畏怖の対象だったのだろう。本書は現代語訳と図像で山海経の世界を紹介する。お気に入りは「帝江」と「形天」。

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2026年05月12日

Posted by ブクログ

古代中国の地理書、山海経に記された異形や奇獣たちについて、その絵図と韻文を集めた「山海経図讃」を原典とし、その散文と解説に後世の図像を合わせ紹介する内容。独自の世界観が面白い。ヴィジュアル一押しはやはり帝江。

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2026年05月22日

Posted by ブクログ

山海経の怪物たちが海を越えて日本にたどり着き、九尾の狐が日本の妖怪になった等々、古代の文化交流の一コマが見れる。

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2026年04月12日

Posted by ブクログ

山海経と言えば、古代中国の神話や伝説を保存した貴重な資料という側面があるが、改めて本書を読んでみると、後代の思想がかなり紛れ込んでいる事が分かった。例えば海外四経それぞれの末尾に記されている四方神は五行説の影響を多大に受けているのが見て取れる、他にも神仙説的な記述がなされていたりと、魑魅魍魎等の神話・伝説はその原形から少々乖離している様に思える。

本書では、基本的に右ページで解説がなされ、左ページに図版が掲載されており、体裁としては図鑑の様で、随所にコラムがあったりと、楽しい作りなので臆せず読めた。

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2026年04月10日

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