あらすじ
「異物」によってあちこちが侵食された世界。
その原因は、世界の外からやってきた少女・星名或だった。
高校生・黒森由崇に与えられた任務は、
監視役として、そして彼氏として
彼女の機嫌をとり世界の滅亡を遅らせること。
或の無毒化を図る者、抹殺を目論む者ーー
周囲の思惑をよそに、2人の関係はより密になっていく。
異形の少女×幸せを諦めた少年ーー
世界の存亡を懸けたファンタジーラブコメ。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
由崇と或のデート模様って、ツンデレ彼氏とストレートラブ彼女の微笑ましさが表面上はあるのだけど、或のご機嫌に拠っては世界が滅ぶ危うさを抱えているせいで、どこかヒヤヒヤした視点で見てしまうんだよね
まあ、それでも微笑ましさが若干勝るんだけど
5話の異獣騒ぎもそういったものか
機構の人達にとっては人的物的被害が多大に出そうな事態なのに或と由崇は「ねこ~」なんてじゃれついている
機構の人達は街中に舞台を展開して狙撃なんて重々しい。対して二人は猫におやつを与えようとしている
それは酷いギャップだよね。きっと機構の人達は命を懸けて任務にあたっているし、或の機嫌を損ねないよう細心の注意を払っている
でも、そうしたギャップが実のところ、世界を終末から守っているのかも知れず。普通は異物なんて処理しなければならない。けど、あの猫のように飼い慣らせば終末も穏やかなものに変異する…なんてのは流石にのんびりした考えかもしれないけれど、或と由崇にとっては現実的な選択肢なのかも知れないね
但し、二人にとって現実的でも空に罅が入り現実を喪った者達やそれに寄り添う晴葵からすれば堪ったものではない。だから晴葵が異物を在ってはならない物と捉えるのも少しは判るんだよね…
ただ、事態の中心にいる由崇と或はそうした現実から捨てられた側だから、晴葵の主張に乗れないだけで
そんな三人が友達になって歌っているなんて不思議な話ですよ
3話で異物の影響が由崇の中に溜まっているという話が出た頃から懸念していたけど、やはり由崇は変質していたようで
近距離で喰らった銃弾を飲み込み無力化出来る体質ってヤバすぎる……。けど、或じゃないんだから普通の人間がそのような体質に堪えられるわけもなく
元々希死念慮を抱いていた由崇に寿命がひたひたと迫っている。少しでも恐怖を覚えるなら自分を優先して或を見捨てても文句は言われない状況。佐藤が或から離れるよう促すのも一種の優しさか
でも、そうした一般的な優しさから背を向けたのが由崇であり、或であり…
再び或に近付いた上で、非日常シーンで日常を気にするように叱り叱られた二人はやはり平穏を目指す世界の異物なんだろうなぁ
でも、そうして二人が一緒にいる事で世界の平穏は保たれているのだから何とも言えない
これまでイマイチ判らなかった或の出自、6年前に初めて現出したのかと思いきや、普通に暮らしていたようで。ただ、抱いていた違和感を埋めるピースがガッチリ嵌ってしまった為に彼女は切り替わってしまったわけね…
切り替わりの象徴のように、或の誕生日は世界に終末が発症した日
世の中的には悼み慎む日なのに或はその日を今でも誕生日として扱っているし、由崇もまず慰霊祭より先に或の誕生日を思い起こす
ただ、一応或の方は慰霊の想いと自分の不適合さは感じているようで。でも、言ってしまえばその程度
だからか、あの時の知り合いに遭遇しても久し振りな再会として扱ってしまう
それは二人の異質さを象徴するようなもの。付き合った依子も何らかの異質さを抱えていると言えて
「償わなきゃいけない」という論理は判る。けど、「正しく導く」というのは判らない。それでも彼女が何らかを抱えていて、しかも独りで活動しているわけでもなさそうで
或には抱けない悔恨の情を刺激するかのような謎の存在から或を守ろうとする由崇は自分をどのような立場に置いているのか、そして守る中で彼は更に変質してしまうのではないか?
ただ、終末を待つだけの物語に別軸が加わったようで、新たなハラハラを感じてしまいますよ