あらすじ
俺は場末の道具屋だ。買取りの依頼を受けては、単なる不用品の多さに「クソったれ」と毒づく。ただ、そんな道具のクソの山からも『なにか』は見つかるかもしれない。俺が自分の肥溜めの底で、やっと見つけたあの光のように――。今度は仏像の買取りだ。場所は山間の集落。案外すんなりと話は進んだが、そこで土地の婆さんから「もっと古いのがおる」と聞いた。こいつらより古い仏像? 道具には生まれた理由があり、捨てられず残された理由がある。そいつにはどんな物語が? 婆さんから指定された日にもう一度集落を訪ねる必要がある。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
第2回北上次郎「面白小説」大賞候補作。
主人公は買取屋。亡くなった人の部屋や取り壊す寺に買い取りへ行きます。寺で出会ったおばあさんに見せられた箱は…
ページをめくると、いきなり『クソみたいな気分になる』などなど、口汚い文章が続きます。私には合わないかなと思っていたところ10ページを過ぎたぐらいから、どんどん面白くなっていきました。
この主人公の口汚さと仏像知識の多さのギャップが面白い。奥底の心の綺麗さと、夫婦愛も良かった。
一般受けしないけれど、関西のお寺好きに心からおススメしたいです。
Posted by ブクログ
前作も読みましたが、ちょっと読みづらいですが味のある、らしい文体のまま語られる言葉が真っ直ぐにズンと重くてクセになりました。美学や矜持、そんな大層なもんじゃないと言われそうですがしっかりあってとても好みです。内容も、この人にしか書けないリアル?を書いてて良かった。