あらすじ
見知らぬ白い部屋で目をさました僕・海斗。そこにはもう一人、言葉を失った儚げな少女・世凪がいた。人が消えて死んだように眠る新宿で、たった二人の僕ら。世凪と僕に何が起きたのか? そして──さっきまで僕が見ていた「夢」は、何なのか?
夏。高校。教育実習生の桃ノ内すもも。先生のくせに危なっかしくて、気づけば懐に踏み込んでくる彼女。ハレー彗星を最高の写真に収める、一世一代の大冒険。この夏を生きることが世凪を救うことに繋がると知った僕は、再び夢の中へ潜り込んでいき──。
並走する二つの物語は、交差しながら真実に向かう。【世界と呼ばれた少女】を巡る傑作ゲームを、原作者が小説化。
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Posted by ブクログ
星4.7、四捨五入で5とさせてもらった。
ライトノベルのようでありながら、結構奥深いミステリの要素も含有している前二作に負けず劣らない作品。
しかも今回は続編がありそうな終わり方にも、ますます期待が膨らむ。
人にはっきりと好きと言えるのは、やっぱり気持ちいいだろうなと思いつつも、それがなかなか言えないよね、とも思ってしまうのも歳のせいか。
Posted by ブクログ
大変良いものを見せていただいた。
小説という媒体であることを考慮したのか、原作ADVから一部改稿されている部分があった他、幕間(CASE0)部分に至ってはストーリーラインが大幅に変更されている。
だからと言って、その面白さが削がれる事は全く無かった。ごく自然な形でCASE2への布石を打ち、幕間にあっては、世凪の変化をより顕著に見ることができる。原作を知っている立場から見れば「自我の奪還」という目標、その輪郭を克明に描き出される様は、読んでいて非常に楽しい物であった。次巻以降で描かれるであろうCASE2・1・0が今から楽しみで仕方ない。