あらすじ
全国の地方自治体が指定する有害図書、そして東京都が指定する不健全図書(8条指定図書)について、事例と議論を総まとめ。どこのような本が指定されるのか? 誰がどのように指定しているのか? 指定されるとどんな影響があり、どのような問題を引き起こしているのか? 「有害」の名のもとに多くの本を切り捨ててきた制度を見つめ直す。
■有害図書規制について聞くインタビューも多数収録
●漫画家:森川ジョージ
●漫画家:山本直樹
●作家・科学監修:くられ
ほか
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Posted by ブクログ
政治家と警察とマスコミは国民の鑑だという。幸いなるかな、行政官は含まれていない。
公務員は馬鹿だ無能だと言われている。少なくとも50年くらいは言われ続けている。本書の趣旨はそれではないが、馬鹿無能状態が継続していることを確認できる。反省して訂正することができない限り、根本的な質の改善はなかろう。記憶力がいいだけでモラルもへったくれもない奴らが、国家に損害を与えるほど混ざっている。
さて。
森川ジョージと山本直樹のインタビューが読めたのは良かった。
森川ジョージは『はじめの一歩』をちょっと読んだくらいで縁がない。終わらないと見込んで読むのをやめたのだ。終わらない作品は読まない主義。
森川ジョージはエロに縁がない。なぜ表現規制の窓口をやっているのか? 利害がないからだという。利害があると先鋭化するから、利害がない立場がちょうどよいのだと。あと、ちばてつやに頼まれたからだと。
SNSのポストからは気負っていないふうがうかがえ、むしろ距離を置いているふうにも見えて、なんで窓口やってるんだろうと思っていた。やる気はないがやらねばならぬというスタンスのようだ。ヤン・ウェンリーみたいだね。
取り組みは有害図書の名称変更で、これについては赤松や山田は無理だろうという理解でやる気がなかったが、森川ジョージはそれこそが突破口であると見据えているようだ。制度そのものの見直しを含めると条例変更が必要となり困難を極めるが、名称の変更は条例の変更を伴わないという理由によるらしい。名前は重要だ。印象を左右する。
山本直樹は、森山塔とか塔山森の方で親しんだ作家だった。触れてきた作品的にも、森川ジョージよりはだいぶ縁がある。
かつてフォローしてみたことがあったが、どう考えてもおかしい連中のポストをリポストしまくってるのでリムった。インタビューを読んで、なによりもまず飯の種を取った人物であるということを理解した。生活があるからね。仕方ないね。作品はカッコいいんだけどね。仕方ないね。現在も自民憎しで駆動しているようなので、リムったままでよかろう。町山のリポストとか見たくないし。
インタビューと県別有害図書指定は読み応えがあるが、同じことが繰り返し述べられており、2/3くらいに圧縮できそうな内容ではある。
政治について、好きな漫画家に無分別に追従しようという考えはやめたほうがいい。きちんとした見識に基づいていない可能性が非常に高い。表現規制される=飯の種がつぶされるから、対立政党を支持するという理由にすぎない可能性が非常に高い。それはそれで立派な動機だが、そのためにポリコレも移民も飲み込んでいる。飲み込んでいるものに対しては意見を表明しない。見識を備えているなら是々非々で意見を表明できるが、都合の悪いことにはあらかさまに口を閉ざすのは極端な人の大きな特徴である。気をつけたい。
Posted by ブクログ
有害図書類指定制度――それは、青少年の健全な育成のために、必要な環境の整備を図ることなどを目的として制定された、青少年保護育成条例の一つ。
1950年に岡山県から始まり、全国に広まってから半世紀超。自身の著作が有害図書指定されたことから、著者らが有害図書の現在について調査したことで明らかになった、「地方行政」の"問題"とは――。
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平たく言うと、有害図書類指定制度は、青少年の健全なる成長と社会秩序のために、彼ら――制定者である地方議員――なりに"当時の"社会常識に従って制定された。しかし、憲法、民法、刑法、そして校則もそうだったように、この制度もまた定期的に見直されることなく、惰性で継続される内に形骸化していった。
有害図書類指定制度は決して悪法ではない。問題は、図書の選定基準が、"当時の"社会常識のままで行われているので、対象が性や暴力、反社会的と感じられるジャンルに偏っていて他の分野は野放しになっていること、さらに表紙や選定者の主観、過去の選定から判断して、内容を精読しないまま指定されがちであること、そして近年まで選定の詳細がブラックボックス化していたことであり、それが市民に知らされていなかったことだ。なお、本書でも明示されている通り、後者は報道までされたことで、透明化が進みつつある。
今一つの問題は、条例も法令も、議員自身が問題意識を持たないか、市民の方から働きかけないか、ある程度"炎上"しない限り、制定も撤廃も変更もされないことだ。
何かを変えるには、自ら動かなければならず、更に時間も手間もかかる。そうした地方行政を含む法制度について考えるきっかけになる、ということでは、若者に読んでほしい一冊だろう。