あらすじ
気づかぬうちに犯罪の片棒を担ぐことになってしまった「私」は、共に逃亡することになった手塚という男と話すうち、幼少の頃、解けないはずの謎を解いてしまったことを思い出す。それはノストラダムスの大予言に世間が騒然としていた1998年の思い出。ひと夏立ち寄った海沿いの町で、かつて「ぼく」だった「私」はかけがえのない友人と出会い、償うことの出来ない過ちを犯した。「私」は過去と向き合うため、記憶が眠るその町に向かうことになる。人間として思考し続けることの尊さを突き付ける、ジュブナイル×暗号ミステリ!
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Posted by ブクログ
なんでこんなことしてんだろ、と思うことのないまま大人になることなんて、ない。
その誰もが持つ「なんで」を物語を導く「謎」として提示したミステリーだ。
その謎を解くカギは、随所にある。よくある後出しじゃんけんのようなズルはない。
主人公と一緒に解くことができるようにカギが配置されている。
一方で、読者はこの主人公よりも年上なので、その背景にあるものも見えるので、
主人公が翻弄されている伏線も、もうひとつの謎解きとして浮かび上がってくる。
この1冊の中に、大きな3つの謎が入れ子になっているのだ。
①人生の「なんで?」の謎
②主人公を鍵穴とした時代背景の謎
③主人公が直面している暗号の謎
若干のご都合主義はあるけれど、そんなことはどうでもいいと思える面白さだった。
Posted by ブクログ
子供の時にしか味わえない、分かるようで分からなくて、どこにもいけない気持ち。大人になったからこそ、理解しているのに、時に間違えてしまうこと。
時代背景や気持ちの変化など、子供時代と現代との対比がとても分かりやすい。だが、考えることだけは、どの時代を生きても、年齢に関わらず、やめてはいけない。苦しくても考えること、自分で考え続けること。その大切さを感じさせられた。