【感想・ネタバレ】池上彰の 君と考える戦争のない未来のレビュー

あらすじ

池上彰が中高生に向けに書き下ろしたノンフィクション。戦争は暴力である。人はなぜ戦争をするのか? 戦争の変遷、戦争の種類、武器の歴史、戦争のルールや条約の歴史などを丹念に辿る。過去の戦争1つ1つに理由があった、だからしかたがない、と諦めるのではなく、その理由を取り除く方法を考える。人間への信頼や希望、一人一人が考え行動していくヒントに満ちた一冊。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

断片的だった過去の歴史が池上さんの話のもと、繋げることができた。宗教のこと、戦争のルールのこと、歴史的協約や、指導者のこと。EUのこと、記憶に新しい同時多発テロのこと。太平洋戦争のこと。ベルリンの壁や朝鮮戦争、湾岸戦争。ノーベル平和賞の効果、そして戦争とビジネス。今も変わらない政府の在り方。巻末にはオバマ大統領の広島平和記念公園における2016年の演説が載せられており、盛り沢山な内容だった。
歴史はいまも続いている。悲惨な過去の再発、各国で続く惨劇の悪化をさせないよう、自身のできること、まずは自国の代表者をきちんと選ぶこと。そのために、今回のように歴史を知ること、他国の歴史・実情も知ること。誤った選択をしないよう、自身の知識を継続して深めたい。太平洋戦争で日本の占領下にあった地域のホテルの話など、何も知らずに観光で楽しむだけの自身に恥ずかしくもなった。歴史と共に歩むことを心に留め、その地を訪れたい。

外交は国の利益を考えた交渉であり「友だちだからいいじゃないか」というわけにはいかない。各国の交渉の場で最終的に決定を下すのは、国を代表する政府。政治家は国民によって選ばれている。政治家には冷静な判断が求められ、その政治家を選出するのは私たち国民の責任だ。
2019年、スウェーデンの高校生の国連温暖化サミットの話。たとえ小さな声でも世界に広がり、世界の人々を動かす。「私たちの力は微力だが無力ではない」微力でも積み重なれば大きな力になる。自分1人がどうこうしても意味がないではなく、1人でも大きな力とななる。

歴史は続いている。戦争の火種となった資源獲得の問題。その経済重視の姿勢による自然破壊。数々の環境問題。次の世代へ平和で安心・安全な未来を渡すために。人類すべてが滅亡しかねない。
「自国ファーストではなく地球ファーストの姿勢」。戦争は人が始める、それならば、人間がやめることができる。一人ひとりが自分の問題として考え歩むこと。

以上、池上彰さんからの学んだ多くのことを忘れずに、私自身、継続して世界に興味を持ち、学び続けたい。そして、冷静な判断ができ、行動に移せる人間になりたい。

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2022年04月16日

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