【感想・ネタバレ】初心なヴァルキューレは悪神に惑うのレビュー

長朔みかげ / タカツキノボル

不動産会社に勤務する夏目織我――彼の真の姿は英霊の魂を天界へと昇天させる霊能者で、その前世は死の女神ヴァルキューレ。天界に属する組織ヴァルハラの一員として日々、昇天業務にいそしんでいた。そんなある日、夏目は来日した海外のロックミュージシャン・ロキに空港で出会う。ロキはかつて天界を滅ぼした悪神だが現世に甦っており、なぜか夏目につきまとう。前世の掟に縛られて恋に臆病な夏目は自由気儘なロキに翻弄され…。

[ブクログ · ★★★★☆]

前世が死の女神ヴァルキューレの夏目。
英霊を昇天させる仕事をしていて見た目はイケメン風だけれど好きな物や気持ちが可愛くて。
ゲイであるのも前世が女性だったからなのかもと思っていて。
そんなある日出会ったロックミュージシャンのロキがかつて天界を滅ぼした悪神ロキで警戒するけどロキの行動や言葉が全く「悪」を感じさせないのには驚きで、何故なのか夏目と同じく不思議だったけれどロキからのかつてのラグナロクの真実を聞くとなるほどと。
そんなロキに惹かれていく夏目の戸惑いとかもロキは自分のせいにしてしまえと言ってくれるのに夏目が落ちないわけがないと。
ある事件によりロキが囚われ危なくなった時に身内に刃向かってでも助けようとした夏目、カッコよかったです。
夏目がヴァルキューレの窮屈な檻をかつて解き放つと約束してくれた人物がロキだったという真実が分かりロキへの気持ちがますます深まってロキからもしっかりと気持ちを伝えられたのは良かったです。
しかしここでロキの言葉がかなり美化されていたのには笑えましたが。
この先2人は決意したように来世でもずっと一緒に生きていって欲しいです。
特典ペーパーではデートからの話の中で出てくる夏目の下着の行方、まさかそこか！に笑えました。