あらすじ
喋るカニとの沖縄旅行や巨大ミミズハゼとの地底探検、謎の寄生生物との研究の日々、ヒト以外の生物が地球上から消えてしまった未来の物語など、研究者・キリコと様々な生き物の不思議な交流を描く作品集。
この本でしか読めない描き下ろし漫画、石垣島を舞台にした「南(ぱい)ぬ蟹探訪」も特別収録。石垣島で開催されるという<カニの誕生日会>に招待されたキリコが見たものは…
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Posted by ブクログ
生物系SF?短編集。キリコという研究者が不思議な生物と出会ったり、研究を続けたりする話。
登場する生物は現実にいる生物ベースの不思議な生き物が多めだが、よく考えるとSF系は未知のエイリアンみたいな生物が登場することが多い気がするので、現実寄りの生物が出るのは見たことないかもと思った。
最初の方の話は沖縄旅行に行ったら沖縄の蟹を見せるツアーをしている蟹がいたというシーンから始まるが、この時点でかなりシュール。同じ場面に遭遇したら、たぶん着いていくだろうな…と思う。案内役の蟹が普通に横歩きでバス乗り込んだりする辺りも好み。
お話の中では、ほぼ絶滅しているはずのアオスジアゲハを探す「テフテ」がやはり印象に残った。
その他にもいくつか話は入っているのだが、それぞれ独特の空気感があり、なぜかどの話も夜っぽいというか、影っぽいイメージを受けた。理由は良く分からない。