あらすじ
高一の望月椿はちょうどいい告白相手を探していた。同じ学校で、そこまで親しくない男子という条件のもと探し当てた同じクラスの北原深雪と「クリスマスまでの一ヶ月間」という期限付きで付き合うことに。放課後の教室、スイーツデート、手作りのお弁当……椿のやりたいことに渋々付き合う北原だが、二人は徐々に心を通わせていく。けれど、椿には誰にも言っていない秘密があった。その秘密を知った時、人のために、そして自分のために生きることの大切さに北原は気づく。一瞬の青春を描いた号泣必至のストーリー。
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Posted by ブクログ
話の要約
肝臓の病気で余命宣告を受けた望月椿は人生でやりたい恋人ごっこを始めた。遊び相手に付き添われた北原はなくなくと意を飲んで、クリスマスまでの1カ月間の恋人生活が始まった。そして、お互いは徐々に心の距離が近くなり本当の恋愛感情が芽生えだした。
ある日、大事にしていた金魚の死を境に、望月椿は唐突に現実へと引き戻される。クリスマスイブの24日、北原と水族館デートをしたその帰りに望月の身体が急に異変に襲われ救急車を呼ぶ事態に発展。北原はその日、望月椿の母親から肝臓の病気があると伝えられ北原はクリスマスの25日に望月椿の家を訪問。
驚く望月椿だったが、北原は望月の病気のことを母から聞いたことや望月椿に恋心が生まれたことを打ち明ける。北原は望月椿からキャンディの瓶をもらう。
次の日、ベッドで望月椿は衰弱死した。北原は望月椿の母親から電報を受けた。
北原は、キャンディの瓶に入っていた手紙を大事にして社会人まで持ち続けあの日望月椿と恋人関係であったことを忘れないように想い続けた。
感想
胸にジーンとくるお話でした。病気を持つ少女と時制限付きの恋愛は心に残る儚く、美しい物語です。
しかし、小説の帯にあった「少女の真実が明かされる衝撃の結末・・・」と読者に衝撃な展開があることを強調に示唆されているけれど、本を読むと最序盤にあっさり回収されてしまったのでそこは内容の注目ポイントと帯で読者の注目してほしいポイントが乖離していた気もします。