あらすじ
▲行動経済学を教養として学ぶ
〇行動経済学を仕事や生活で活用する
行動経済学を仕事、人間関係、日常生活の中で使いこなすための本ができました!
「行動経済学の理論は知っているけれど、どのように活用すればいいかわからない」
「行動経済学はマーケティングに使うもので、自分の仕事や生活とは関係ない」
こんな疑問や課題を感じている方は多いのではないでしょうか。
でも、それではもったいない!
「使い方」さえわかれば、行動経済学は幅広い分野で問題解決ツールになるのです。
本書では、
「指示がコロコロ変わる上司」
「なんでも人のせいにする同僚」
「自信過剰な部下や後輩」
など仕事でよく遭遇しがちな「困ったシーン」や、
「『限定』や『大人気』という言葉に弱い」
「セール品に飛びついて後悔する」
「ネット通販で買いすぎてしまう」
といった買い物の失敗、
「夫婦の家事分担に不満がある」
「子どもが言うことを聞かない」
などという家族や子育ての悩みまで、
仕事や人間関係、日常生活の中で誰もが感じがちな
「身近なあるある」を多数具体例として提示し、
行動経済学を活用した目ウロコな解決法を詳しくお伝えします。
行動経済学を「教養」や「学問」として
学ぶだけで終わらせてしまうのではなく、
「使えるツール」として身につけていく。
そのためにぜひ、本書を活用していただきたいと思います。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
読みやすさ:
各心理現象を、難しい言葉は使わずに、かつ具体的な事例をたくさん使って解説してくれていて、読みやすいです。
実践のしやすさ:
具体例がたくさん書かれていることもあって、自分の生活・仕事などに使えるイメージがつきやすく、すぐにでも取り入れてたいと思えます。
総合的な感想:
行動経済学という難しそうな学問ですが、この本は優しく書かれているため読みやすく、すっと頭に入ってきますので、行動経済学について知りたい・学びたいという人はぜひ読んでほしい本です。
Posted by ブクログ
行動経済学をわかりやすく、身近に感じられるように書かれていて、確かに自分もそうだな、とか思いながら読む。実際におこなわれた実験の事例や、広告にまつわる話などもあり、参考になる。
Posted by ブクログ
行動経済学についての本を何冊か読んできたが、最も読みやすいと感じた。重要なポイントはフォントがやや大きく、太字で強調されているため、一目で理解しやすい。また、行動経済学が日常生活にどのように溶け込んでいるのか、具体的な例が示されており、「あぁ、確かにな!自分もそう思うな!」と納得しやすい。文体が難しくないため、サラサラと読み進めることができ、気軽に楽しめる一冊だった。行動経済学について読むなら、最初の1冊目にオススメ。
Posted by ブクログ
同じ作者の方の本を間違えて買ってしまったことに気づき、どうせならと一気に読んでしまいました。
全ての効果などについて、実際どのように活かしたら良いのか解説があり、取り入れやすく感じました。自分の良くないと思っていた特性が行動経済学の観点で普通と分かり、面白かったです。
Posted by ブクログ
認知バイアス事典を読んだことがある人は、多くが重なっていると感じるかもしれない。なぜなら、行動にはバイアスがつきものであるからだ。ただ、この本は「行動経済学」という観点からバイアスについて話していたので、マーケティングでどのように応用するか、実際にどういう心理効果を利用して我々の購買意欲を増幅させているかを学ぶことが出来た。認知バイアス事典で得たバイアス知識の復習且つ社会で仕事をする上で、生きていく上でどのように対処、利用できるかを考えさせられる本でした。
Posted by ブクログ
行動経済学の教科書的な本。様々な理論が紹介されていて面白かった。
・行動経済学はナッジ=ある行動をそっと促す事。強制や罰則ではなく自発的に行動を選択させる。知らないうちに無意識に誘導されている事も。
・選択肢が多すぎると決断疲れが起き、決定麻痺に陥る。相手に決断させるには3-5個程度の選択肢から選べるようにする。またおすすめや基本セットなどを目立つように提示する。
・アンカリング効果=アンカー(いかり)の位置により情報の判断がゆがむこと。遊園地の待ち時間は表示時間の方が実際より長い→短く感じる。値引き前の価格があると安く感じる。嫉妬の原因は基準のズレ。アンカーは自分の中に下ろす。
・コントロール幻想=実際には自分の影響ではないものにも影響を与えられると思い込むこと。自分が観戦した試合は負ける、晴れ男、など。自分がコントロールできていると思うと精神や身体にプラス効果をもたらす。自分だけでコントロールできるものを大事にする。指示する場合は命令ではなく自分で選んだり考えたりさせる。
コントロール幻想が作用しやすくなる要因
①選択機会=自分で選ぶ
②関与=自分で手に入れる
③親近性=自分に近い
④競争=自分でよく考えた
・ザイオンス効果。単純接触効果=接触回数が増えるほど親しみや好感度が高くなる。月一で三回より三日連続の方が好意を持ちやすい。同じメニューを繰り返し食べると好物になる(おふくろの味)。
接触を好意につなげるコツ
①ザイオンス効果は無限ではなくピークが存在する。接触が多すぎるとうんざりする。
②第一印象が悪い場合は効果を発揮しにくい。
③間を空けすぎてはダメ
更に相手に受け身ではなく自ら関りを持たせると効果的。共同作業、何かを書かせる、選ばせる、等。
セブンヒッツ効果=広告業界では、CMに7回接触すると認知度・購入率が上がると言われる。
・スポットライト効果=自分は注目されていると錯覚する
あなたに注目している、あなたは特別、と思わせると好感度が高くなる。
感謝を伝えることは注目している、というサインになる。
逆に、自分は正当に評価されていないと感じると不満や怒りを感じる。
スノッブ効果=他人が持たない希少なものに価値を感じる
ヴェブレン効果=他人に見せびらかすことに価値を感じる
・ピークエンド効果=絶頂期と終わりだけが印象に残りやすい
割引よりもポイント還元の方が満足度は高くなる。買う時にピークを迎え、その後も次の買い物を考える楽しみが残る。
・参照点依存性=物事の価値を絶対的な価値で図るのではなく、無意識に決めた参照点との比較で相対的に図ろうとする心理。不良が少しでも良いことをすると好感度が上がる。
・同調効果=多数派に従う心理。看護師の残業過多を解決するため、日勤と夜勤の制服の色を変えた。周りに違う色の看護師が増えると交代しなければと焦り残業が減った。
・返報性の原理=何かを貰ったらお返しをしないとと思う心理。
社会的選考=自分だけのためでなく他者のメリットも価値と捉える傾向。
人間関係ではまず自分から与える。
・バンドワゴン効果=みんなが持っているものが欲しくなる。行列に並びたくなる。
・ラベリング効果=人や物事にレッテルを張る。
ポジティブなレッテルは人のやる気を引き出す。ディズニーが従業員をキャストと呼ぶ、等。こうなりたいというラベルを自分に貼る。
バーナム効果=誰にでも該当するような一般的な性格や特徴が自分に当てはまると思い込む。占い、血液型、等。
ピグマリオン効果=他者から期待されると頑張ったりやる気が出る心理効果
ゴーレム効果=相手に期待できない、見込みがないと思うと本当に悪い結果になる
・ウィンザー効果=当事者より第三者からの情報をより信じる。第三者に利害関係が無く親近感を覚えているほど信ぴょう性が高まる。インフルエンサー、口コミ等。
・後知恵バイアス=結果が分かった後に、最初から分かってたと思い込む。変わると困ることは記録を残す。
・ハロー効果=何かを評価する時、目立った特徴(見た目、肩書、業績等)に影響される心理。ハロー=後光。印象を良くする。受ける側は印象だけでなく事実関係を確認する冷静さを持つ。
・一貫性の原理=自分の行動や態度を一貫させたいという心理。
フットインザドア=小さなお願いを聞いてもらうと大きなお願いも聞いてもらいやすい。
アンダードッグ効果=劣勢・不利な立場の側を応援したくなる。新人のお願いは聞き入れられやすい。
・現在思考バイアス=将来の利益より目の前の利益を優先する。
原始時代は次にいつ食べられるか分からなかったため、目の前に食べ物があったらすぐ食べるのが合理的だった。
現在思考バイアスから逃れるためには、やることや目標の解像度を高くする。目標の1/100を小目標にしてすぐに実践する。
現状維持バイアス=変化を避けて現状を保とうとする心理。
投影バイアス=今の状況がずっと続くと思い込み、リスクを未然に防ごうと思わない。
計画錯誤=計画の見通しが甘いために達成できない。
・サンクスコスト=それまでに費やしたコストに固執してしまう心理。ダメだと思っても過去のコストに囚われてやめられない。
今の状態を続けるべきかの判断は「それは無人島に持っていくか?」「明日人生が終わるとしてもそれをやるか?」
・保有効果=自分が持っているものに高い価値を感じる心理
損失回避=損失に過大に反応し、損失を避けようとする傾向
イケア効果=時間や労力をかけて作ったものに特別な愛着を感じ高く評価する心理。
車の試乗体験などのお試し。子供が苦手な食材もお手伝いして作ったものなら食べる。自分のアイデアや案は、人が作ったものとして客観的に判断する。
・オヴシアンキーナー効果=一度始めたことは完了させたくなる。
未完だと心理的な緊張状態に。緊張から解放されるために完了したくなる。
ティザー広告=情報をちょっとだけ見せて興味を持たせる
エンダウド・プログレス効果=ゴールに向けて少しでも前進したと感じるとモチベーションが上がり進み続けたくなる。スタンプカードに最初から1つスタンプが押されている、作業はキリが良い所ではなく少しだけ進めておく、次のアポを取ったり次の提案を少しだけ話す、等。
目標勾配降下=ゴールが見えるとやる気が上がる
・後悔の回避=やらなきゃよかったと後悔するならやらない方が良い。同じ店を選ぶ、新しい挑戦に躊躇する、等。
後悔の回避を取り除くには、不安やリスクを細かく分解して言語化し、具体的な対策を考える。
・フォールスコンセンサス効果=周りの人も自分と同じ考えや行動をすると考える心理。
・利用可能性ヒューリスティック=記憶や印象に強く残っている事が、起こる頻度や確率が高いと思ってしまう心理。自分の方が人より働いている、等の思い込み。
認知的不協和=置かれた環境や状況と自分の思考や行動に矛盾がある時に感じる不快感やストレス。他責思考、自分の正当化、負け惜しみ等は認知的不協和を解消しようとした結果。食べたいけどダイエットしたい、時間をかけずにスキルアップしたい、等はビジネスチャンスに。
ダニングクルーガー効果=能力や知識が低い人ほど自分を高く評価する傾向。
確証バイアス=自分の意見に合う情報だけを受け入れ、反対情報を無視・軽視する。
Posted by ブクログ
身近な事例や親しみやすいイラストのため、頭にスッと入って記憶にも残りやすい良書。自分のような行動経済学、行動心理学の初学者から中級者にぴったりの本だと思う。
Posted by ブクログ
行動経済学についての本を読みたいと以前思った時は難解なものばかりで、手が伸びなかったのでこの本はそんな初心者にとっては比較的平易な内容でとても良かった。
行動経済学に初めて触れる一歩目としてお勧めできるのでは。
自分のこと、社会全体のこと、会社のこと、と多岐にわたって影響例がわかりやすく良かった。
自分のことは、自分のモチベーションや感情のコントロールの参考になるなと思いました。
社会全体のことについては、野生の勘で見ていて感じていた危機感が個々人が持つ意識の結果と分かり、行動経済学の影響力を思い知りました。
p314に書いてあった
「今の時代、「自分が正しい」という「確証バイアス」を意識的に避ける努力が必要になってきたのだと思います。」は自分の胸に刻みつつ、偏った思考の人には伝えていきたい、と思いました。
今現在、会社の人間関係で引っかかっていた部分について、
「利用可能性ヒューリスティック」(p278〜)、「認知的不協和」(p287〜)、「ダニング=クルーガー効果」(p295〜)辺りはドンピシャのものでモヤモヤが少しスッキリしました。
典型的なケースなんだな、と。
p303「重要なのは「根本的な価値観の問題」なのか、それとも「一時的な自己判断の誤り」なのかを見抜くことです。」という一文、とても良かったです。
上記のような他人の価値観を変えることはできないであったり、正解は一つではない、であったり、フラットな視点が散りばめられていました。好感が持てます。
迷走していて、人の脳が陥りやすい思考のサイクルの間であれば何かの気づきで浮上できるかと思いますので、広くこの本をいろんな人が読んで貰えたら良いなと思いました。凝り固まるとこの本にすら、狭い価値観と知識で反論するようになってしまいそう。
Posted by ブクログ
行動経済学を改めて再認識させられる。今回の気づきは、現在志向バイアス、現状維持バイアス。大きな目標を立てても目先の行動は立てづらい、であれば小さな目標の積み重ねで課題をクリアする。自分の時はこうだった、今この方法で上手くいっているから問題ない、この思考に入るとこれ以上先に進めない。これは仕事の課題への取り組みに通じる。会社の売り上げを2倍にする、であればそれに通じる小さな課題を多数見つけ、今のやり方を変える方法も模索する(間違ったら軌道修正するつもりで)。まずはこれでやってみようと思う。
Posted by ブクログ
ほぼ全て聞いたことのある言葉だった。様々な事象に対して研究があって名前がついているんだなあ、と改めて感じる本。
新しい発見は、「単純接触効果は漢字ような意味のない形を使って実験した」ということ。
Posted by ブクログ
タイトルの”世界“はやや主語が大きいものの、人間だれにでもある無意識な行動バイアスについて紹介する本。バイアスの種類を知っておくだけでも、他人の矛盾した発言や意思決定の誤りなどを許容するきっかけになるかも知れない。
一方、自分のバイアスを自身ではなかなか気付きにくい。例え気付いたとしても、それを矯正するのは自身の性格や思考を否定するみたいで、更に難しい。
普段の自身の行動を観察・記録・分析して、長期的に見直していくしかないのだろうか?