あらすじ
クズ夫は古典的な完全犯罪で絶対殺す! 殺されるくらいなら妻を完璧な計画で殺す! 夫婦喧嘩×完全犯罪×AIミステリー、このどんでん返しは絶対予測不可能!
料理研究家の鷹内冴子は完璧な夫だったはずの射矢に殺意を覚えていた。探偵に素行調査を依頼したら、三桁を超える不貞の事実が発覚。昔から異様にモテてはいたが、こんなクズだとは思っていなかった。別れる前に叩きのめしてやると心に誓い、まずは『妻が夫を完全犯罪で殺す方法』という小説を執筆し始める。
IT企業社長の射矢はキッチンの抽斗から妻の書いた小説を見つける。浮気がバレたと確信し、不倫相手と距離を置き始めた。そんなある日、部下の天才プログラマーである丸尾が開発しているAIの三郎と対面した。夫婦は一緒にトレイルランニングの大会に出る予定なのだが、三郎は「冴子は射矢を事故に見せかけて転落死させる」と衝撃の予想を告げる。そして、三郎は射矢のために完全犯罪を計画するのだった。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
前半はしょうもない話だと軽く読んでいたが、夫婦が互いに相手を殺害する過程の面白さから、AIの三郎が人間に対して行った最後の手段まで、前半と後半ではこの小説の印象は大きく良い方向に変わっていった。
本の装丁よりも中身の濃い作品だった。
Posted by ブクログ
古典的な料理研究家の妻が、コミュ強の夫の浮気にブチギレて完全犯罪を目論む話。
妻はやり方はアナログなんだけど、性格や考え方はAIぽい。
夫は逆で、感覚と欲求で生きていて、コミュ力という数値で測れないものを武器に生きている。その夫の味方にAIがついて、殺されるなら殺すしかないという結論にいたり、夫も完全犯罪を目論んだ。
という話を読んでいたはずなんだけど、
途中でAI三郎への丸尾の育児を挟み、最後にはAI三郎に世界平和を説かれた。
近い将来、AIに人間は脅かされるのかもしれない。
そこんところはAIでは測れない変数に期待。
Posted by ブクログ
浮気夫を懲らしめる為に、そんな発想から思い付いた方法。互いに探り合う中でAIが暗躍する。人類を支配する日が来るのだろうか。
ちょっと怖い夫婦の話でした。
Posted by ブクログ
どこかで聞いたような話を繋ぎ合わせた感じ。妻と夫が殺害計画をし合うという設定は面白いのに、中身がAIに頼っていてイマイチ。3桁の浮気をしているという設定も現実味がない。
Posted by ブクログ
何故この本を読もうと思ったか忘れてしまったが、予想よりは面白かった。このタイトルからすると夫婦お互いのサバイバルミステリーのように感じるが、実質は暴走AI:三郎(2001年宇宙の旅のHAL9000みたいなもん)を主人公とするシニカルブラックコメディ。三郎の誕生から実質自殺までの描写はそこそこ面白いが、如何せん人間描写・展開は今二つぐらい。
Posted by ブクログ
ミステリというよりはドタバタAIブラックコメディって感じかな。
射矢の考え方、どうにもぶっ飛んでて理解できなさすぎて、逆に丸尾の方が常人に見える、っていう。
AIが意思を持ったらこんなこともありえちゃうのかな、っていう面白さはあった!!
Posted by ブクログ
まあ面白かった
小説に人工知能が出てくると、天才が独力で開発→制御できなくなって暴走→ギリギリで阻止→実は葬りきれておらず…、みたいなテンプレなぞるだけの作品になるのなんで?見た目は違えど中身は全部同じに見える
Posted by ブクログ
最初は題名通りのお互いを殺す計画をする夫婦の話と思っていたら、AI三郎の暗躍でどんどん危険極まりない状況となり、最後は三郎の心情と真実がわかり切なかった。
そしてエピローグ、ちょっとホラーめいてゾワっとした。
Posted by ブクログ
※
夫婦問題にAIが関わったらどうなるか。
AIの成長が加速した末に明らかになった、
周囲を巻き込んだ夫婦の大規模な復讐劇の
裏に隠れた真実に鳥肌が立ちました。
でも、それだけで終わらない最後のひと踏みに
さらなる面白みを感じました。