あらすじ
ダウン症児ののんちゃんは、小さな小学6年生。でも、心は広く優しさは世界一の大きさ。のんちゃんといる誰もが心を洗われ、自分の心も豊かになったような気持ちになり、幸せな時間を過ごす。だから、学校一の人気者。そんなのんちゃんも、日光へ行った修学旅行や、大好きな刈野君との思い出を胸に、小学校を卒業。春休み、一人でおばあちゃんちで過ごすことになり、成長した姿を見せた。番外編として、成人して素敵になったのんちゃんを見られます。
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匿名
ふたつの夢を叶えてほしい!!
「のんちゃんの手のひら」は第9巻めまでは紙版の本で読んで来ましたが、10巻めが発売されていたことを知らなかったので慌てて&嬉しくて購読。
あの小さくて可愛かったのんちゃんが、番外編ではなんと19歳のお姉さんになっていてびっくり!!!こんがりベーカリーという名のパン屋さんで店員さんとして働いている姿には感無量でした。
しかし、パンの出張販売で、のんちゃんの顔立ちを見てダウン症の女性だから何とでも丸めこめると思ったらしいバカおっさんが自分が買おうとする菓子パンの値段をごまかそうとしたシーンでは腹立ちを覚えました。
「どうなるんだろう……」とハラハラしている私をよそに、のんちゃんは、そのおっさんの顔を正面から見つめて無言の抗議。こんがりベーカリーの女性店長さんの機転も手伝って何とかごまかされずに済んで一安心。「沈黙は最大の武器なり」とは、まさにこのことですね。だけど本当に、ほんのわずかな金額をケチるために頑張って働いているダウン症の人を騙そうとしてんじゃねーよ!このバカおやじが!!と思いました。
ラストの、のんちゃんのお母さんが「いつか乃梨子がパン屋のお店を持つことが出来たら、お母さんも店員さんとして雇ってくれるかなぁ?」という問いかけには心底から頷けましたし、ほっこりとした気持ちになりました。
9巻初めに掲載されていた、のんちゃんが半熟たまごのご馳走サラダを作っていたシーンを思い出し「のんちゃんなら、いつか本当にパン屋さんを開けるかも!」と思えたのです。そして、小学6年生当時の「ママみたいに美味しいごはんが作れるお母さんになりたい」というのんちゃんのこの夢も叶ったら、更に凄いしダブルで嬉しいです♡♡
間違ったことには毅然と抗議出来る心と、優しく強く頼りになる素敵な店長さんがいるかぎり、こんがりベーカリーの未来はきっと明るいと信じています。
頑張れ、のんちゃん!がんばれ、乃梨子!