【感想・ネタバレ】英語で古典 和歌からはじまる大人の教養のレビュー

あらすじ

英訳で、古典の言葉を一語一語ゆっくりと味わう。恋する思い、星の輝き、音の響き……英訳を通すからこそ、より古典の言葉のニュアンスを理解し、千年前の人々と心を通わすことができる!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

 連想こそが日本人の感性の特徴

 言葉遊びは迂遠であり、
 合理的解説を求める現代には必要ないのかもしれない
 しかし、遊び心と文学の豊かさが復権することを願う

 古今和歌集と万葉集は対立するものではない
 どちらも胸ときめく面白さがある

 本居宣長の詠んだ和歌が特攻隊の名前の由来となり、
 軍事的に利用されたことは悲しいこと
 和歌はそれそのものの面白さを楽しむべきだ
 しかし、同時に、かつては戦を終わらせ、城を明け渡すための勅命にさえ、和歌は用いられたこともある





 などなど、面白い内容が満ちております。
 とうの日本人こそ、日本の魅力に気づいていない人はあまりにも多いですが、こうして、ドナルドキーン氏の弟子に当たる方が日本の魅力を堂々と慕ってくれていると、日本人も素直に日本の魅力を好きになっていけるのではないでしょうか。
 
 私としましても、藤原の姓を由来に持つ血筋なので、藤原道長のあの歌が、まさか、この世の傲慢の限りを謳ったものではなく、契りを結び、宴を興し、争うことなく平和な夜を楽しめることを幸せだと謳ったものであったとは、衝撃の発見でした。
 せっかくならば、同じ日本人、傲慢の限りを謳ったとされるより、平和を願う歌であったと教えられる方が、気持ちのいいものですから。笑

0
2025年01月08日

「趣味・実用」ランキング